やさしいバイオテクノロジー

アクセスカウンタ

zoom RSS 「A型とB型」を読んで

<<   作成日時 : 2011/08/10 23:43   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

血液型と性格や気質との関連の話は根強い人気のようです。
一昔前「B型自分の説明書」が大ヒットしましたが、
この手の本や占い本ばかりで、
読み応えのある本があまりあまりありません。
そんな中で、今回登場する本は久しぶりの正当派です。


A型とB型 ──二つの世界
鳥影社
前川輝光

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by A型とB型 ──二つの世界 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



1970年代に流行った能見正比古の後継者だそうで、
当時の雰囲気を知っている人にとっては、懐かしさでいっぱいになれる
楽しい本です。
古き良き時代の再現です。
さらに、出てくるエピソードの多くがものすごく古い。
今の中年でもリアルタイムで経験していないような話が
延々と出てきます。


ちなみに私が持っている本はこんな表紙です。
画像

amazonのデータによると、
ISBN-13: 978-4862652973  で発売日も同じなんだけど。
なんでだろう?

いつだったか忘れましたが、
朝日新聞の1面に載っていた広告を見て、
大学生協に注文して買いました。




能見派を自認するだけあって、
方法も能見流です。

タイトルの通り、A型人間とB型人間の比較検討です。
O型やAB型は紙面の都合上割愛だそうです。

第一章は概説。なかなかおもしろい総括です。
第二章は小津安二郎と黒澤明の比較。
 どっちがA型でどっちがB型でしょう?
 どちらの監督も、興味のない人にとっては、・・・の内容。
第三章はプロ野球のA型とB型。往年の選手・監督が多数登場します。
 古き良き時代を知らない人にとってはピンとこないでしょう。
第四章はキリスト教徒仏教
 これもA型とB型で語れるそうです。




第一章
「血液型」の歴史が語られています。

能見正比古の著作群を持ち上げます。

能見の研究によって、ABO式血液型が性格・行動性をある程度決定していることは、統計学的に文句なく証明されている

文句なくですよ、文句なく。
何度も強調しておきますね。文句なく。

「血液型と性格」の「関係の存在証明」は既に終わっている。その後は、それを出発点として、各型の気質・行動性の具体的内容を探求・確認し、それらの人類にとって意味を考察していくことが課題となるのである

証明はすでに終わっている。ですよ。もう終わっているんですよ。
これも強調しておきますね。
証明はすでに終わっている。

こういった観点からこの本はスタートしています。

つまり、血液型と性格や気質や行動性といったモノとの関連性は
証明済みだそうで、これに疑う余地はないそうですから、
その前提で読む必要があります。

この自信満々な態度がどこから来たのかは、
能見に心酔したということ以外不明です。


とにかく、血液型と言えば能見親子(両人とも故人)。
ところが、この著者は親の論点だけを持ち上げ、
子の俊貴に対しては、

俊貴によって、「血液型」は、すっかり「女子供のオモチャ」となりはてた。「血液型占い」という侮辱的な呼称も登場した

ということで、はケチョンケチョンです。

真面目にお「研究」している人にとって「女子供」や「占い」は
邪道なのかどうか知りませんけど、これでは当事者は浮かばれません。
「占い」だって立派な研究対象だとおもうんですが。



竹内久美子も登場します。

竹内久美子著
小さな悪魔の背中の窪み 血液型・病気・恋愛の真実
新潮社
1994年04月25日発

竹内久美子著
小さな悪魔の背中の窪み
新潮文庫
1999年02月01日発

こちらはネタだと思っていたのですけど、
この本では本気で取り上げられています。
もちろん、絶賛の形で。



ダダモも出てきます。

ダダモ著、浜田陽子訳
ダダモ博士の血液型健康ダイエット
集英社文庫
1998年05月25日第1刷

ダダモ著、浜田陽子訳
ダダモ博士のNEW血液型健康ダイエット
集英社文庫
2004年03月24日第1刷

読み物として確かにおもしろいというレベルですけど、
こちらも好意的に引用されています。
(某テレビ番組で取り上げられる予定がボツになった模様)



そして、われらのヒーロー、藤田紘一郎センセイの登場です。

藤田紘一郎著
パラサイト式血液型診断
新潮選書
2006年05月25日発

藤田紘一郎著
血液型の暗号 血液型にまつわるいろんな話題が満載
日東書院本社
2008年09月20日初版第1刷

藤田紘一郎著
血液型の科学 かかる病気、かからない病気
祥伝社新書
2010年02月10日初版第1刷

このように同じような内容で3冊も書いておられるのですけど、
この本に登場するのはなぜか2冊だけです。

1冊目は絶賛、2冊目はケチョンケチョンです。
3冊目は間に合わなかったのかな?

竹内は最近がABO式血液型物質に抗原擬態して人間に取り付くとしていたが、藤田は逆に、腸内細菌の持っていたABO式血液型物質がトランスフェクション(遺伝子移入)の形で人間に取り込まれ、人間のABO式の四血液型が誕生したのだとした(既に竹内もその可能性を示唆してはいたのだが)」

だ か ら ぁ、ソンなことありえんでしょう。

○テーマ「血液型」のブログ記事
 http://yoshibero.at.webry.info/theme/e158383b5d.html

ちょっと落ち着いて、藤田本を読んでみましょうよ。
血液型物質って、具体的に何?
で、それがトランスフェクション?どうやって?
えぇッ?それが遺伝子移入?
なんでぇ〜。ってなるでしょう。
ヒトのABO式血液型を決定している遺伝子に
イントロンが何個あるか、ちょこっと調べてみませんか?
  遺伝子領域は20073塩基対(2万73、2千ではありません)。
  エキソン数は7。
  mRNAは 1580塩基、翻訳領域は 1065塩基。
で、この大きなヒト遺伝子が、細菌から遺伝子移入でもらった
って説が成り立ちます?
ヒトだけじゃないですよ。
類人猿や霊長類やほ乳類や、何でもいいですけど、
彼らもヒトと同じような遺伝子を持っていますよ。
彼らも皆、細菌から遺伝子をもらったの?

その前に、竹内さんにもちょっと失礼では。
いくらなんでも竹内さんレベルの方であれば、
藤田説が成り立たないことぐらい、本の帯見ただけで
一瞬で見破れるでしょう。


ともあれ、著者によれば、血液型と性格などとの関係を
科学的に検証するのはまだまだ無理なんだそうですけど、
おそらく数十年のうちには、かなり確定的なことが言えるようになるのではなかろうか」ということで、
各血液型の気質・行動性と関わる顕著な現象を集積し、それについて考察することを続けていくことにしよう」。
ということだそうです。

ちなみに、本書ではA型とB型の比較しかできなかったけど、
将来的にはO型とAB型もきちんと論じる予定だそうです。

さらに、血液型にはいろいろあるので、ABO式だけでは不十分なので、
P式、Rh式、MN式その他、別の方式の血液型と人間の気質・行動性との関係について考える日もやがて来るのかもしれない
だそうです。
どうやってデータを集めるのか知りませんけど。
いや、それ以前に、P型はどんな性格、MN型はなに、っていくら論じても、
読者はついてこないのでは。
その血液型を知っている人ってどのくらいいるんだろう?
当事者として参加できなければ、本の世界に入っていけませんよね。
これ、自分と同じだぁ、とか、あの人と同じだぁ、とか、当たってる〜
とかないと、楽しめないと思うんですけど。

あっ、すみません。これって、著者の嫌いな「占い」ですね。
学術研究のじゃましてすみませんでした。




ともかく、そんな調子で始まる本ですから、
第二章で映画監督の二大巨匠比較、
第三章でプロ野球選手の比較、
さらには第四章でキリスト教徒仏教の比較にまで行きます。

それぞれ、ABO式血液型と結びつけて豊富なエピソード付きで
お話が進行します。

それが「集積」と「考察」なんでしょう。
でも、なんでABO式血液型と結びつけないのいけないのか
さっぱりわからない話が延々と続きます。

例えば、、、、

ある血液型のスーパースターとして
「野茂」と「イチロー」が登場します。
この二人の血液型が何かはともかくとして、一応二人とも同じです。

どう見てもいろんな意味で似ていない二人ですが、何とかして
この血液型的な共通点を見い出していきます。

松井や松坂(この二人は同じ血液型)などが大成しなかったのは、
野茂やイチローと違う血液型だったからなのかしらん?

江夏豊という異才を持った投手とノムさんも登場します。

ノムさんが監督時代にとった管理野球は●型的なんだけど
残念ながらノムさんは○型です。

江夏は一見○型ッぽいんですけど、●型です。

ノムさんがボロボロになるまで選手でいたのは○型特有なんだけど、
江夏がボロボロになるまで投げたいと言ったのは非●型で
○型の気質なんだけど、その生き方はノムさんに影響を受けていて
ノムさん○型と強く関わっているんだそうです。

川上、広岡といった往年の監督は●型です。
管理野球の創設者やその実践者達です。
管理野球というのは●型特有なんだそうです。

ところが、ノムさんは○型です。
どう説明するかというと、同じ管理野球と言っても違いがある。
その違いが●型と○型の違いだと延々と説明がある。
ノムさんは○型式管理野球を創設したんだそうです。
なぜそうなったかというと、江夏と同じで、
●型の指導者の影響を受けたからだそうです。

これなら、何でも言えそうな気がするんですけど。
○型と●型を入れ替えても同じような話ができますし、
ノムさんが●型であったり、江夏が○型であったとしても、
これまた、同じような話ができあがりそうです。

で、●型と○型がなにか、
話の流れから何となくわかると思いますけど、
最後の締めくくりの文章を引用しておきますね。

川上、広岡など、A型は監督部門で生彩を放ち、その戦いぶりは、後に他の血液型の監督たち、特にB型の野村の野球に多大の影響を与えた。反対に、その野村が、A型スーパースター江夏を再生させ、A型きってのタイトル・リピーターの一人にした。
また、自分のスタイルを貫こうとするB型スーパースター野茂、イチローに対して、A型の仰木の方が、「B型的」な放任主義で臨み、B型野村が、「A型的」チームプレー至上主義の立場で臨むというような「逆転現象」もあった


プロ野球のA型B型は、得意分野を異にして「棲み分け」をしている。それが基本だが、それだけではなく、深く交流しあってもきたのである

吉本的お約束ですね。
では、どうぞ。




キリスト教と仏教の話は興味持てなかったのでパス。
映画監督の話もパス。小津安二郎と黒澤明の映画って知らんもん。
論じられている俳優さん、女優さんもほとんど知らん人だし。
野球に興味がない人も、ここでの引用の話は
つまらなかったはずですね。
すみません。


○蔵書リスト
http://www2.biglobe.ne.jp/~ashida/kurekousen/books.xls

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文

関連リンク集

「A型とB型」を読んで やさしいバイオテクノロジー/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる