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zoom RSS ヒトコラーゲン配合の化粧品 遺伝子組換えカイコからヒトコラーゲンを調達

<<   作成日時 : 2010/10/16 23:15   >>

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生コラーゲンというのがあるらしいですけど、実態は不明です。
今回登場するのは、ヒトコラーゲンを配合した化粧品の本。
コラーゲンのコトがあれこれ解説してあり、
遺伝子組換え技術を使ってヒトコラーゲン遺伝子をカイコに導入し
カイコから回収したヒトコラーゲンを使っているらしい。
データらしいのも載っています。
医薬品じゃありませんけど、そのデータがおもしろいので、
ついでにエビデンスの本も紹介します。
画像





まずは、ヒトコラーゲンの本から。
amazonに載るのが遅かった。
オープンしたばかりの丸善&ジュンク堂書店にもなかったので、
久しぶりに e-hon を使って購入。




帯にあるように、「夢のヒトコラーゲン化粧品」だそうで、
肌を蘇らせる驚きのスキンケアを実現」してくれるらしい。

配合されているヒトコラーゲンは世界初だそうです。

まず、コラーゲンの一般的な解説が延々と続きます。
この化粧品のすばらしさを理解する上で必要な知識なので、
読者に是非読んでいただきたいという気持ちが伝わってきます。

比較的正確に書かれているのですが、時折p23

コラーゲンを形づっくっているタンパク質のアミノ酸は、熱を加えると水にとけやすいため、親水性が高く、保湿性に優れているのが特徴です。

といった、意味不明の説明があります。

全体的に天然なら安全でヒトの肌にも相性がよいといった
この手の本でよくある論調です。

たとえば、p74。
コラーゲンは天然由来成分なので安全
危ない化学合成成分配合の化粧品に注意を!

とくにヒトコラーゲンは、ヒト由来のタンパク質で作られているので、100パーセント安心安全に使ってもらえます。


といった感じです。

肌に塗るクリームタイプの化粧品だから、
ヒトコラーゲン以外にいろんなものが含まれているでしょうけど、
その辺はスルーのようです。




コラーゲンを直接肌に注入するといった方法は、ヒアルロン酸でも使われ、
トラブルも起こっています。
なので、この方法はよくないらしい。

p89から細胞移植療法が紹介されています。

自分の培養線維芽細胞を注入する方法らしく、この線維芽細胞が
コラーゲンを作ってくれるらしい。

補充された線維芽細胞は、細胞がその活動を終えるまでの年月の間、半ば永続的に真皮層でコラーゲンを作り続けることになります。

だって。「年月」「半ば永続的」ってどのくらいを想定しているんだろう?

でも、この方法でも注射器がいるのであまりよくないらしい。
なので、注射器のいらない方法を考えた。

その結論が、三本らせん構造を持ったコラーゲンをカイコに作ってもらい、
それを化粧品として肌に塗る、というものです。

そのため、ヒトコラーゲン遺伝子を組み込んだ遺伝子組換えカイコを
作ったそうです。カイコが三本らせん構造のコラーゲンを作るそうで、
それは世界初なんだそうです。

本当にカイコがヒトと同じように翻訳後修飾をして、
三本らせん構造のコラーゲンを作ってくれるのか、
本の記述だけでは真偽の程は定かではありません。
(論文引用が全くないので検証しようがない)

どうでもいいことですが、この本には
「組み替え」「組替え」「組み換え」「組換え」と4通り出てきます。

この方法では大量生産が難しいらしく、改良中とのこと(p112)。
プラスミドを使う予定らしい。
大腸菌を使ったインスリンの生産の話が書いてあります。
これなら大量生産できるとのこと。
三本らせん構造のコラーゲンはあきらめるってこと?
よくわかりません。

ヒトコラーゲンだから人の皮膚と親和性があって
真皮にまで浸透するとのこと。
ただし、この人コラーゲンというのは、
ちゃんと機能する三本らせんのコラーゲンではありません。
水溶性のコラーゲンと称するモノで、
もちろん加水分解されえっ小さくなっています。
せっかくきちんとした形らしきモノを作っているのに、何で分解するの?

100%ヒトのタンパク質だから安全だというけれども、
コラーゲンはカイコ由来だし、
先に書いたように、
抽出した物質が100%ヒトコラーゲンだけってありえませんよね。
それに、クリーム状の化粧品ですから、
ヒトコラーゲン以外にもいろいろな成分が入っていますよね。
それらも100%安全?

培養細胞からヒトコラーゲンを抽出する場合も安全だと
言い切っていますが、
これだってヒト以外のいろんな成分が入った培地で培養し、
そこから抽出するのですから、100%安全なんて言い切れませんよね。

不純物がどうのこうのと言いたいのではありません。
100%ヒト由来だから安全だとやたらと強調してあるのがヘンだ
というだけの話です。


化粧品の宣伝もしています。
Webサイトらしいのもあります。
残念ながら、成分が書いてありませんので、
どんなコラーゲンがどれほど含まれているのか、わかりません。





エビデンスの解説本です。癌学会の書籍展示販売で見つけて購入。

やさしいエビデンスの読み方・使い方
南江堂
能登 洋

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書名に「やさいい」が付いているように、入門書です。
特にp147からの「エビデンスの読み方・使い方」のまとめがおもしろい。

代表的なだまし手口
という表が載っています。

ヒトコラーゲン本の最後の1/3は、この化粧品がいかに優れているか
という解説なのですが、
積極的に瞞そうと思っているわけではないでしょうけど、
この「手口」が満載です。

「エビデンスチェックリスト」の悪い例もたくさん登場します。

医薬品じゃないので、そこまで要求するのはかわいそうですけど、
なんだかなぁ、という説明が延々と続きます。

具体的に書いてもいいのですけど、あれこれ書くのはやめときます。


代わりに、エビデンス本にある「騙しの手口」を紹介しておきます。

比較対照群なし
相対リスクだけ表示
グラフの一部を誇張(針小棒大)
おまけの評価項目で釣る(朝三暮四)
感情的な美辞麗句で修飾


なんだかほとんど当てはまっています。


コントロールがきちんととられていませんけど、
それらしい対称と比べたデータがたくさん載っています。
線維芽細胞への増殖効果、保湿度、弾力性、規則性など
調べたという結果らしいのが載っており、
そのどれも、ほとんど例外なくヒトコラーゲンの効果として、
1.6倍から1.8倍の範囲に入っています。
何を調べてもその効果の程が全部一緒っていうのも気持ち悪い。

ちなみに、データは棒グラフで示されていて、
グラフの一部を誇張(針小棒大)
にしっかりあ手まります。
もちろん、エラーバーや検定などありません。


この本が特にヒドイというわけではありません。
科学的な説明は比較的正確に書かれていますし、
一般の健康食品やサプリメントサイトの説明に比べれば
はるかに正確でまっとうな解説がしてあります。


しかし、帯に書いてあるような世界初の画期的な成果だというのなら、
それなりの根拠を示して欲しかった。
素人向けの入門書だから仕方がないのでしょうけど、
もうちょっと踏み込んで欲しかった。
これだと、
悪質な健康食品やサプリメントのと同類と見なされてしまいそうで
残念です。

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