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zoom RSS 酵素の本 さびないカラダ

<<   作成日時 : 2010/09/07 00:54   >>

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とある広島県下では一番品揃えがいいと思われる書店に、
酵素栄養学関連の本のコーナーがあります。
新刊が出れば買い足すようにしています。
今年(2010年)になってからもまだ酵素本は出版されていて、
このブログのネタになりそうな本がたくさんあります。
この本のコーナーで複数の女性が熱心に立ち読みしておられました。
しばらくしてもう一度このコーナーに戻ってみると、まだ読んでいます。
新しい本がないかどうか手に取りたいのですが、じゃまです。
仕方がないので、生物コーナーなど他の本を探し、
再び戻ってみると、また違う人が熱心に読んでいます。
この人達が読んでいた本の一つが、今回取り上げる本です。

最初に断っておきますが、個人攻撃するつもりはありません。
この本を取り上げたのは、比較的新しいのと、
短い文章で必要なエッセンスが含まれているからです。
レシピ本であることは承知で、解説部分を検討します。

参考:
○テーマ「コラム・酵素」のブログ記事
http://yoshibero.at.webry.info/theme/a2710f5053.htm

さびないカラダ―酵素食でいつまでも若々しく美しく
アスペクト
いとう ゆき

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2010年08月05日第1版第1刷

レシピが中心の本なので、解説はそれほどありません。

はじめに
2ページ分。
ここに著者の酵素に対する認識がまとめてあります。


酵素を知ろう
11ページ分。
文章による「酵素栄養学」の解説です。


食材から酵素を知ろう
27ページ分。
1ページ1食材、計27食材の解説。
「含まれている酵素」「豊富な栄養と健康効果」「効果的な食べ方」


残り半分以上は「レシピ」です。
最初の「酵素ドリンク」にだけ読むべき所があります。


このブログで取り上げるのは、
「酵素を知ろう」と「食材から酵素を知ろう」です。
最後に、「はじめに」でまとめます。




まずは、「酵素を知ろう」。

五大栄養素を紹介した後、

しかし、実は最も欠かせない栄養素は「酵素」なのです。

この業界では、この「酵素」の部分にいろんな物質が入ります。
通説の栄養学は間違っている!我が○○こそが重要な栄養素だ!と。
○○に「核酸」が来ることもあります。

ということで、酵素は栄養だぁ!!宣言です。


炭水化物は体内でブドウ糖に変換されます。細胞は必要に応じてブドウ糖を燃料にエネルギーを作り出しますが、この作業がスムーズに行われないと、ブドウ糖は脂肪に変わって体内に蓄積されてしまいます。このとき、酵素がスムーズな体の代謝を助ける栄養素になります。

途中までは、大目に見て何とかいいとして、最後、「栄養素」と来ました。
そうなんです。とにかく、酵素は栄養素なのです。

酵素は約3000種類見つかっており、ひとつひとつの酵素が
生命活動に欠かせない役割を担っているとの説明があります。

それが「科学反応」だそうですが、これは単なる変換ミスでしょう。
小さなことはいいとして、酵素にはいろいろあるという認識はあるようです。


体内の酵素には「消化酵素」と「代謝酵素」があり、
この二つを「潜在酵素」というそうです。

知らない人は何だろうと思うでしょう。
でも、この業界では常識です。
何気なく読んでいると、なんとなくまあいいかと思うでしょうが、
この「潜在酵素」はかなりのクセ者です。

消化酵素は、食物の消化・吸収に必要な酵素です。

ということで、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼが紹介されています。

代謝酵素は細胞の新陳代謝や免疫力の活性、老廃物のデトックス、ホルモンバランスの調整などを行う酵素

多種多様な酵素の役割のなかから、何に注目したいか宣言していますね。
本の帯にも書いてあります。
画像


免疫力の活性」というのは、新しい言い回しです。
言いたいことはわからんでもないが、でもやっぱり、よくわからん。


普通なら、なんで「潜在」酵素なんだろう?という疑問が生じるはずです。

これまで酵素は、原料になるたんぱく質を摂っていれば体内で無尽蔵につくられるものと考えられていましたが、研究が進むにつれ、酵素をつくる能力は遺伝子によって決められており、一人ひとりに違いがあることが分かってきました。

前段と後段のつながりがよくわかりません。

体内に蓄えられている酵素の量には限りがあります。

これです。これ。酵素栄養学のツボです。
なんでぇ〜?わからないでしょ?


暴飲暴食などで消化に負担がかかれば、消化酵素の生産がたくさん必要になる分、代謝酵素の生産量が減少します。一方、消化によい食事をすれば消化酵素の生産量が減り、代謝酵素の生産量を増やすことができます。

先ほどの、免疫力云々にもあるように、
要するに代謝酵素が善玉です。これがたくさんある状態が
美と健康にとってよい。
よく分かりませんけど、潜在酵素の総量は決まっているらしい。
消化酵素をたくさん使ってしまうと、
その分代謝酵素が減ってしまうそうです。
消化酵素を節約すれば、その分代謝酵素が増えるので、
美と健康にとってよい、という理論らしい。


でも、潜在酵素ってなに?と思うでしょう。

酵素の生産量は生まれたときが一番多く、年齢を重ねるごとに少なくなりますが、30代を越えると急激に減りはじめます。また、酵素の活動が弱まると体のバランスが崩れ、さまざまな不調の要因にもなります。

まぁそうなんでしょうけど。ちょっと論点がずれているような。

病気はもちろん、老化、美容のトラブルなども酵素不足によっておこります。

まぁそうなんでしょうけど、だからどうなんだろう?

つまり代謝酵素の生産量が多い人ほど、いつまでも健康で若々しく過ごすことができるのです。

そう来たか。
でも病気云々、と代謝酵素の生産量云々は関係ないのでは?


奇妙なグラフが載っています。
生まれた時の潜在酵素量を100とした右肩下がりのグラフで、
横軸は年齢です。
潜在酵素には限りがあるそうで、加齢と共に減り続けるらしい。
減り続けるという表現があいまいで、潜在酵素は生産することも
できるようにも書いてありますので、新たに生産する量が減っていく
ということなのかもしれません。
しかし、このグラフでもっとおもしろいのは、
80代で潜在酵素がゼロになることです。
それ以降、100代も目盛りがありますけど、その前で切れています。
90代以上の方は、潜在酵素を一切作ることができないらしい。


じゃあ、どうやって潜在酵素を節約するのか。
代謝酵素は善玉で必要なんだから、
消化酵素を使わないようにするしかありません。
その代わりとなるのが、「食物酵素」です。
食べ物に含まれる酵素のことです
これが「第三の酵素」なんだそうです。

私たちは食物酵素を含んだ食品を食べることでしか体内に食物酵素を取り入れることができません。

できません、って、別に必要ないし栄養素でもないんですけど、
食物酵素が栄養素だとしてしまうと、摂らないといけないことになります。


引用するのも大変なので要約すると、
食物酵素は食物自身を消化してくれる。
だから、胃の消化酵素などが節約できる。
潜在酵素=消化酵素+代謝酵素
で、潜在酵素の量は一定なので、節約できた消化酵素の分、
代謝酵素に回せることができるので、美と健康により。

食物酵素は熱に弱い。
なので、加熱食にはその効果が失われている。

典型的な潜在酵素理論なのですけど、
もちろん、根拠はありません。
ずっと前に書きましたけど、あまり関係のないミジンコの実験が
唯一の根拠らしい根拠です。
なので、この辺は真に受ける必要なし。

さらにヘンな論理もあります。

食物酵素が36.5℃で活性化する働きもあります。

やけに細かい数字です。
36.5℃って、誰がどのようにして決めたの?
不思議な数字です。
それより、食物酵素の活性って何?

人の体温が36℃台に維持されているのは、潜在酵素にとって快適な温度が保たれているためです。

食物酵素の話から、いきなり潜在酵素の話に飛ぶのがヘンだけど、
それより、この考え方って、どうやったら思いつくことができるんだろう?

食物酵素を摂るためにはナマ食に限る。
ということで、ローフード、リビングフードです。


リビングフードのうれしい効果

根拠は全くありませんけど、とにかく、節約節約。
代謝酵素が増えればOK。何にでも効果あり。


食材の選び方や食べ方

常温で食べる

冷やしすぎた食材を摂ると体を冷やし、胃に負担をかけ、代謝を下げてしまいます。

おもしろい論理だ。
どんだけ冷えた食材を食べると、どんだけ冷えるんだろう。

加工食品は控える

とにかく自然が一番。
「本来の力」というのが「本来の形」の食材に宿っていて、
「食品としての効力」を発揮するそうです。
ホラー話をしようとしているわけではないんでしょうが、ホラーです。

加工すると「本来の力」はなくなり、消化しにくくなるそうです。
これは、全く逆ですね。
加熱調理した方が消化が良く、得られるカロリーも高くなります。
ナマ食だと、得られるカロリーが少なく、
ナマ食だけだと栄養失調になってしまいます。


たんぱく質とでんぷんは一緒に食べない

これもよくあるホラー話。
わけわからんpHの話を出してきて、わけわからん話を始めます。
まさに、ホラー。

常識的に考えて、普通に食事するとき、
タンパク質と糖質を分けて食べることができるのかどうか、
ちょこっと考えただけでわかるだろうに。


複数のたんぱく質を一緒に食べない

なんでだろう?と思うでしょ。
まじめです。本気です。
タンパク質の種類によって消化酵素が異なるんだそうです。
一度にいろんなタンパク質を食べると、いろんな消化酵素が必要になり、
負担が増し、節約にならないため、代謝酵素が減るという論理らしい。
お見事!!

まぁこれも、複数のタンパク質を一緒に食べないようにする方法が
あるんだろうか?と単純に考えるだけで十分な気がしますが。

リビングフードを実践するのも大変です。


たぶん、こんな神業が可能なのは、
動物のタンパク質、魚のタンパク質、植物のタンパク質
っていうのがあると信じられているからだと思います。
それぞれ違うタンパク質だと。

そして、動物のタンパク質なら、その中にいっぱい種類があるということを
失念しているのかどうか知りませんけど、全部同じということらしく、
一般に悪役になっていて、嫌われています。人間も動物なんだけどね。

魚のタンパク質は、まぁましというタンパク質らしく、
植物のタンパク質ならOK、ということらしい。




食材から酵素を知ろう

食物酵素って、具体的になんだろうと思うでしょう。

各食材ごとにどんな酵素が含まれているか書いてあります。

アミラーゼ、ラクターゼ、マルターゼ、スクラーゼ、ヘミ・セルラーゼ、
オキシダーゼ、ペロキシダーゼ、カタラーゼ、インベルターゼ、
リパーゼ、プロテアーゼ、アクチニジン、フィシン、ジアスターゼ

この辺はまあ普通ですね。

6-ハイドロキシメレインシンシアーゼ、β-フルクトフラノシダーゼ
えらい複雑なお名前だこと。どんな酵素なのか説明がありません。

βグルコサイダーズ、βグルコサイダス
なんだろう?同じもののようです。エマルシンとも言うらしい。

プロメリン
パイナップルのところで出てくるので、たぶん「ブロメライン」。

多種の酵素をバランスよく含む
なんか、ごまかされているような。

SODの説明
活性酸素を取り除いて無毒化する酵素
細胞の老化も防ぐとされ、アンチエイジングにも効果大です。


ということで、これら食物酵素は、やっぱり、活性を持った状態で摂取し、
活性を持ったまま生体内で働いてくれると言うことらしい。

老化を防いでくれる細胞やアンチエイジングに関与する細胞が
どこのどの細胞なのかわかりませんけど、
人体のどこかにあるはずですから、
食べた食物由来のSODがその細胞へ行って
効果を発揮してくれるという話なので、、、

食べた高分子化合物であるタンパク質は分解されて、
本来の酵素としての機能は失われる、、、という話は無視され、
食べる前の高分子化合物の機能が、食べた後も生き残っていて、
体の隅々で働いてくれるらしい。
そのおかげで、つまり、食物酵素のおかげで、
有限の潜在酵素が節約することができ、
代謝酵素が有効に使え、
美と健康に良いという話らしい。
加熱食ばかり食べていると、
生きた有効な食物酵素を摂っていないのだから、
有限の潜在酵素を無駄に使ってしまい、
早く使い切ってしまうことで、早死にするということらしい。




ということで、

はじめに」の該当箇所を
まとめて引用しましょう。

もう、突っ込みはいらないですね。

酵素は私達の体の中にも蓄えられていて、これが美と健康をコントロールしているのですが、酵素は有限で減少すると老化現象が起き、尽きるといよいよ生命活動を続けることすらできません。

加熱・加工食が多くなりがちな現代の食生活では、身体の中の酵素の消耗が多いので、酵素を含む生きた食べ物を積極的に摂る必要があります。

食べ物で酵素を補い、身体の中の酵素の無駄使いを防ぐことが、ひいてはいつまでも若く美しく健康でいられる秘訣なのです。

これで美と健康が手に入るのなら、やらない手はありません。酵素理論は知ったもの勝ち。酵素を多く蓄えている方が見た目年齢も若く保てるのですから、一日も早く酵素の無駄使いを防ぎ、まわりに差をつけましょう。


最初にも断りましたように、この本が特にヘンというわけではありません。
よく似た酵素栄養学本や雑誌は大量に出版されており、
Webサイトにも氾濫しています。

「医学博士」なる肩書きを持った方が同じようなことを書きまくっており、
その手の本が元となって広まっているのだと思います。



酵素栄養学について、もう少しまじめに取り上げたエントリーは、
次のリンクの下の方(古いエントリー)で書いています。

参考:
○テーマ「酵素栄養学」のブログ記事
 http://yoshibero.at.webry.info/theme/dd610793bf.html

○私蔵書一覧
 http://www2.biglobe.ne.jp/~ashida/kurekousen/books.xls








2010年10月07日
コメント欄と連動させて、写真を追加しました。
画像


○世の中にはいろんな酵素があります
 http://yoshibero.at.webry.info/200703/article_8.html

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2013/01/20 21:45

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。いつも興味深く読ませていただいております。

SODがでてきたので質問なのですが、丹羽SODの原料に使われるルイボスティーがSOD様物質と呼ばれています。当然、酵素ではありません。では、ルイボスティに含まれるなにがSOD様物質なのでしょうか?ぐらぐら煮出すので加熱に強い物質だと思いますが、特定のミネラルでしょうか?
体内での効果があるなしは別にして、ご存じでしたらお教えください。
koike
2010/09/07 16:10
コメントありがとうございました。
残念ながら、丹羽SODやらSOD様物質というのは知りません。酵素のSODならわかりますけど。せっかく教えていただいたので、ネタの一つに加えさせてもらいます。
yoshi
2010/09/08 00:54
はじめまして。
近ごろ「手作り酵素」なるものがひそかに流行しているのをご存知でしょうか。
野菜や野草を刻んで、酵素の元を入れて、発酵して作るそうです。
知人から誘われたり、講習会に誘われたりしており、初めて内容を聞いた時には、突込みどころが多すぎで、「それって酵素じゃなくて発酵じゃないの・・・?」と言うのが精いっぱい。
納得できないので、参加しないと言うと、こっちが変人扱いです。

しかし、どうしても気持ち悪いので、ネットで探すうちにやっとこちらのブログにたどり着けました。
知人から聞いた、酵素についての話の元になったのは、なるほど酵素栄養学というのですね。
そして、タンパク質とデンプンを同時に摂取してはいけないという話も、別の所から聞いて、それは変だろうと思っていたのですが、根っこは同じところだったようですね。
いろいろと大変すっきりしました。
ありがとうございました。
siitake
2010/10/06 16:20
コメントありがとうございます。
手作り酵素、おもしろいですね。私の回りに、はまっている人がいませんので、流行っているかどうか知りませんが、ある一つの流派ならよく知っております。コメント欄に写真を貼り付けることができませんので、上の本文の最後に写真だけ貼り付けておきました。
はじめて知ったのは「現代農業」2007年3月号。飲んでよし、かけてよし自分だけの「手作り酵素」。その後、関連本を収集しました。左の頂いた冊子は48ページのコピーされたもので、手書きの注釈がたくさん書いてあります。講習会というのはこの手のものでは?
yoshi
2010/10/07 03:10
ありがとうございます。
既に、手づくり酵素についても取り上げておられたんですね。
うんうん、とうなづきながら拝見しました。
まさにその流派の講習会です。
ペットの食餌の質を向上させたい、と思う人たちの間でひそかにブームになってます。
siitake
2010/10/07 18:25

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