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zoom RSS 食品中のコラーゲンと「おいしさ」

<<   作成日時 : 2009/09/20 04:22   >>

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コラーゲンを食べれば、
肌がプルプルになると信じている人に興味があります。
もはや信仰の域に達しているようですが、
コラーゲンを食べることと「おいしさ」について分析した
おもしろい本を読みました。

加藤直美著
コンビニ食と脳科学 「おいしい」と感じる秘密
祥伝社新書
\819
2009年09月05日初版第1刷

コンビニ食と脳科学-「おいしい」と感じる秘密 (祥伝社新書170)
祥伝社
加藤 直美

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帯には、「おいしさは舌ではなく脳が判断する」とあります。
この手の「脳」の話はあまり好きではありません。
脳が」と脳を主語にすることに意味を見いだせないからです。
しかし、幸運なことに、帯の宣伝文句と本の内容は違います

著者の得意とする分野はマーケティングのようで、
それを武器にして、
おいしさ」をいろんな角度から分析しておられます。
そのなかで、この本のごく一部だけですけど、
コラーゲンを食べることと「おいしさ」についての記述があります。


p195からコラーゲンの話題が登場します。
おいしさの表現を磨く」という章の
おいしい感覚より大事にされる成分」という節です。


コンビニは、流行に敏感な店なので、新しく身体によさそうだという成分を含んだ商品を必ず一度は店頭に並べます

その例として挙げられているのは、

アミノ酸、コラーゲン、コエンザイムQ10、ヒアルロン酸、酵素、白金ナノコロイド

ほとんどは、このブログに登場するもの達です。
特にコラーゲンと白金ナノコロイドについて分析しておられます。


気になるのは、飲食物なのに「コラーゲンたっぷりお肌ぷるぷる、「はずむような美しさ」など、訴求の全面に飲食のおいしさの表現がでてこないところです

確かに、食べたり飲んだりするものなのに、化粧品みたいな宣伝ですね。
化粧品も飲食物もサプリメントも、基本的には同じ宣伝文句です。


p197
ドキッとさせられて買う人が結構いるということなのでしょう

たしかに「おいしい」かもって買う人はいないでしょう。
私たちは、これを目印に、
コラーゲンやヒアルロン酸入り送品を探していますけど。


p203
コラーゲンは、たんぱく質の繊維として肉の組織を支えているものです。ヒトも動物なので同じです。たんぱく質の約3分の1がコラーゲンで、皮膚の真皮では約7割に及ぶため、美肌に重要という解釈も成り立ちます

ということで、コラーゲンを説明した後、


とはいえ、飲んだり、食べたりしても、たんぱく質を摂取したことに変わりはなく、消化して吸収されるだけです。コラーゲンのまま吸収されるわけではありません

しかし、こう言っても、ビリーバーの人たちには全く通用しません。
ビリーバーの人たちは、そんなことしっとるわい。
そのまま吸収されないことなんか当たり前じゃないか。
分解されたのが使われるんだから効果ある。
ペプチドが吸収されてコラーゲン合成に使われるから効果がある。
特殊なアミノ酸であるヒドロキシプロリンがコラーゲンには大量にあって、
食べることでヒドロキシプロリンを調達することになるので効果がある。
等々、むちゃくちゃな論理が正論だと信じ込んでいますので
この手の説明はむなしく響くだけのようです。


このあと、料理方法とコラーゲン、ゼラチンの「おいしさ」への効能の話に移ります。

もっとも、コラーゲンは加熱調理によって分解されゼラチン化します。じっくり煮込んだ豚の角煮のねっとりした味わい、鯛のかぶと煮のどろりとした目玉回りなど、ゼラチン化したコラーゲンに由来します

この辺の所は、意識して食べないので、わかりません。


西洋料理のフォンは、高温で煮立たせて、肉からコラーゲンがたくさん溶け出したほうが、うまみやまろやかさが増します。逆に、牛ステーキやハンバーグの場合は、高温で加熱してコラーゲンを分解してしまうと、肉汁が外へ流れ出てしまうので、肉汁を閉じ込めるなら、中心温度をコラーゲンの分解が始まる65度付近までに留めます

出汁にこんな意味があるとは。
新鮮な驚きです。


こうしてみると、コラーゲンを単なる成分として補給するより、調理の仕方によって、うまみを増したり、独特の食感を楽しんだりしながら摂取したほうが、ずっとコラーゲンの特質を実感できると思いませんか

なかなかおもしろい。


次は、食材に占めるコラーゲンの含有量と「おいしさ」についての話です。

p205
もともと魚が生食できるのは、畜肉に比べてたんぱく質に占めるコラーゲンの割合が低いからです。畜肉で約3分の1の量もあったコラーゲンが、魚肉では多くても5〜6%しかありません

世の中に多く見られる「マリンコラーゲン配合」とか
高級食材(牛や豚以外)由来とか
牛や豚由来でないことを強調する宣伝が結構あります。
BSEアンチだとか。
マリンコラーゲンの場合、添加物ですから、
魚肉にコラーゲン含有量が少ないという話とは関係ありませんね。
くだらんコメントでした。

おもしろいのは次の記述。

加熱調理でコラーゲンを分解しないと硬くて食べられない畜肉に対して、魚肉はそのままでも食べられるわけです。
 ただし、魚種によって、コラーゲン含有率には差があります。少ないサバで1%、カツオで2%、鯛で3%カレイで4%、フグで6.5%と、けっこうばらつきます


生魚が食べられるのは、コラーゲン含有量と関係があったのか!
この本のテーマである「おいしさ」をキーにすると、
おもしろい見方ができるんですね。


じつは、この差が生食時の切り方の差になっているのです。当然、コラーゲン量が多いほど薄くしています。こうして、もっともおいしく感じられるテクスチャ(食感)にしているのです

刺身の厚みもコラーゲン含有量と関係があるってこと?
これは初めて知った。
人間の舌に感嘆。
1%単位のコラーゲン含有量の違いを感じることができるらしい。
言われてみれば、硬いか柔らかいかぐらいはわかるかも。


どうでもいいことですが、なんで「タイ」だけ「鯛」?


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