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zoom RSS ダーウィン年 その1

<<   作成日時 : 2009/02/26 01:31   >>

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2009年は
「日本生物学年」
「ダーウィンイヤー」
だそうです。

チャールズ・ダーウィン
 1809年2月12日生 → 200年
 1859年『種の起源』 → 150年

ヨハンセン
 1909年『遺伝子』  → 100年

切りのいい数字だからということで。

IUBS Darwin 200
 International Union of Biological Science
 http://www.iubs.org/

日本生物学年
 生物科学学会連合
 http://www.nacos.com/seikaren/

今までから、進化の話しはおもしろいからか、
膨大な解説書や珍説が本になっています。
今年は、区切りの年でもあり、いろんな本が出版されそうです。


進化にまつわる話題には事欠きません。
このブログでもいくつか取り上げました。

進化に関する誤解
進化論とキリンの首
ヘッケルの法則と創造論とニセ科学
利己的な遺伝子
ヒトの遺伝子 遺伝子組換え技術は種を超えている?


また、血液型との関連で、進化を誤解したエラいセンセイの話しも書きました。

「血液型の暗号」今年一番面白かった本(その2)


進化学は応用がきくからか、一見やさしいと誤解してしまうからか、
「進化医学」、「進化心理学」、「進化倫理学」
といった関係なさそうな分野にも進化学が浸透し、
結構おもしろい本が出版されています。

進化的適応と進化医学(ダーウィン医学・進化心理学)

進化医学については、最近、ブルーバックスから入門書がでましたし、
進化倫理学については、その入門書が光文社新書から出版されました。

これらもおもしろいので、後ほど感想を書こうと思います。


進化学は難しい
進化を理解するキーワードはいろいろあります。
突然変異、自然選択、適者生存、生存競争(闘争)、などなど。
しかし、日本語の字面が悪いのか、いろいろ誤解されてしまいます。

進化学(主に動植物)の前提条件はとりあえず次の2つで十分でしょう。

生き残る以上の子を成す
その子は多様である

たったこれだけの前提条件で、いろいろと話しは導けます。

「種の起原」が書かれた頃は、ヨハンセンの50年前ですから、
遺伝子の概念はまだありませんでした。
いわゆる「混合遺伝」の時代です。

しかし、現代では遺伝子はもとよりゲノムの理解も増えました。
ゲノムレベルで変異が語られるようになりました。

減数分裂時の交叉ばかりでなく、
たとえ、一卵性双生児であっても厳密には同じゲノムではないこと、
Phenotypically Concordant and Discordant
Monozygotic Twins Display Different
DNA Copy-Number-Variation Profiles
Carl E.G. Bruder, et. al.,
Am. J. Hum. Genet. 82, 763–771, March 2008

ついでに言えば、体細胞ゲノムは受精卵ゲノムのクローンではないこと
などなど、いろんな知見が蓄積されています。

1分子DNAシーケンスが実現し、
ヒトゲノムシーケンスを1000ドルで読んでしまおうという
1000ドルシーケンスも目前です。
そんな中で、恐ろしいまでの勢いで多くの種のゲノムが読まれています。

進化学の前提条件である、変異と多様性に関する知識は膨大なものとなりました。

子孫への遺伝情報はゲノム単位で受け継がれます。
しかし、ゲノムだけでは子孫はできません。

生物の三大特徴は
細胞からなる
代謝する
自己複製できる
です。

全ての生物は細胞からなります。
細胞という単位がないと生物にはなり得ません。
細胞の中や内外で代謝が起こり、
細胞単位でコピーを取ります。

したがって、ゲノムDNAだけで子孫ができるわけではなく、
細胞という装置が絶対的に必要です。
細胞がなければ発生も分裂もしません。

そのことから、細胞という装置の重要性も
進化を語る上で不可欠であることは間違いありません。

細胞という装置の重要性と絡んで、
遺伝におけるゲノムDNAの修飾なども語られるようになりました。

ダーウィンの頃に比べ、分子生物学や細胞生物学などは
格段に進歩しました。
しかし、ダーウィンによる綿密な論証は色あせることなく、
立派に現代でも生きています。

ダーウィン年にちなみ、
ダーウィンの著作を読もうという機運もあがるかも知れませんが、
残念ながら、ダーウィンの本を読むのはそれほど簡単ではありません。

だからこそ、ダーウィンを読まずに
反ダーウィン論やダーウィンを超えた論がはびこるのでしょう。

ちょこっと読んでいれば、
その反ダーウイン論やダーウィンを超えた論がおかしいのは簡単にわかるのに。

でも、やっぱり読むのは大変です。

そこで、いい本が出版されました。

ダーウィン『種の起源』を読む
化学同人
北村 雄一

ユーザレビュー:
進化論は科学か??? ...
すごいぞダーウィンま ...
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一読に値するいい本です。
これで2100円は安い。
若干私の理解と異なる記述もありますが、
大変わかりやすく一気に読めます。




「トンデモダーウィンを超えた論」のなかでもわかりやすい本があります。
たとえば、
「進化の謎が解けてしまった」

高等学校の教科書を読んでいると
この著者のような誤解にたどり着いてしまいます。
誤解の典型的な例でもありますので、
少し丁寧に読んでみようと思います。
その話しは次回に。

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