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zoom RSS 「脳はバカ、腸はかしこい」「腸のふしぎ」を読んで

<<   作成日時 : 2013/04/28 00:49   >>

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脳と腸の本を2冊。
先日、「最近、『腸は第2の脳』だなどと言い出す人もいます」
と書きましたけど、その話題です。
○「脳の中の天使」を読んで
http://yoshibero.at.webry.info/201304/article_12.html
1冊目は「腸は第二の脳」本、2冊目は脳より腸の方がかしこいっていう、
ぶっちゃた本です。
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ブルーバックスの1冊。まだ出たばっかりの最新刊です。

からだの中の外界 腸のふしぎ (ブルーバックス)
講談社
上野川 修一

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手堅い本。
腸の働きや免疫のしくみが詳しく書かれています。

しかし、「腸は第二の脳」の話ですから、ちょっと脱線します。
サブタイトルが
「最大の免疫器官にして第二のゲノム格納庫」
ちょっと謎めいているでしょ?

「第二のゲノム」について
どうやら腸内細菌がたくさんあって、細菌もゲノムを持っているので、
腸内細菌全体のゲノムを第二のゲノムとしているらしい。
腸内細菌が大切な役割を果たしていて、それらがゲノムを持っているので、ヒトゲノムだけじゃないと言いたいらしいが、それだと、腸内細菌に限らないと思うんですが、腸や腸内細菌の機能を最大限に賞賛する本ですから、そういう意味で使われているらしい。

「第二の脳」について
第1章、第2章で腸の働きや免疫のしくみについて、
詳しく書かれています。
第二の脳の話は第3章から。

腸は考える管だそうで、腸は脳とは独立して自律的に機能している。

あなたが自分の脳に向かって「腸の動きを止めたい!」と、どれだけ必死になって叫んでも、腸があなたの意志を聞き入れてくれることは決してない。
ここでいう「あなた」「自分」「脳」ってなんだろう?
その「意志」の主体は何?
「聞き入れてくれない腸」? 何から? 何を?

いずれにしても、腸は脳をコントロールしているらしい。

脳の障害を調べることで脳の機能がわかることがあるのですが、

同じような事例が、腸にもないだろうか? 腸を失ったことでこころに変化が見られたとの報告を探してみた
 おっ、盛り上がってきたぞ。

今のところ見つけることができない
なんだ、期待して損した。

「腸は第二の脳」の積極的な証拠ってなんだろう? と思ったのですが、
結局、私には理解できませんでした。


第4章、第5章は再び免疫や腸の働きの説明です。
その中で、「腸内細菌は免疫力を高める」という話が出てきます。
無菌マウスを使った実験結果を引用し、解説しています。
一般的な(つまり「トンデモの)「免疫力」の話は出てきません。

全体的に真面目な本で、サブタイトルから来るイメージとは違います。

たくさん本を書いておられますが、私の蔵書から
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次の本は、何から何まで最高です。
今日、手に入れました。
ラマチャンドランの本を読んだ後に読むと、脳が踊り出します。

こちらの本は「腸は第二の脳」に反論しています。
腸の方が脳よりはるかに賢い、腸の思考力は脳より上、だそうです。

脳はバカ、腸はかしこい
三五館
藤田 紘一郎

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脳はバカだといいう話をあれこれ例をあげて書いてあります。
それに対して、腸は賢いって言うんですけど、こっちも意味不明。
どこがどう賢いのか、最後までわかりません。
腸は考えるし、腸の思考力は脳以上なんだそうです。

一応、地球上の生命の歴史で、腸の歴史は長いけど、
脳の歴史は極端に短く、あまり発達していないと書かれています。

脳はバカだということで、
私もこの著者もみんなバカな脳を持っているわけですが、
そのバカな脳を使って考えて書かれていると思うんですけど、
その脳よりもなぜか腸が賢いんだそうです。
脳より腸の方が賢いと考えた主体は何で、どこから来たんだろう?

腸がどのように考えているのかはさっぱりわかりません。
唯一、腸の賢さが書かれている部分は(繰り返し出てくるが)

腸は下痢を起こす

ってことだけです。
賢さの実績は、この下痢を起こすことだけです。
腸は下痢を起こすことで、一生懸命にメッセージを送っているらしい。
そのメッセージはバカで判断力のない脳とは関係なしに
腸が独自に考えて適切に判断して決断しているそうで、
この実績により、腸は脳より賢いらしい。

腸は脳をコントロールしているので、脳より腸の方が賢いらしい。

脳を賢くするために、「個体発生は系統発生を繰り返す」という話が
出てきます。
なかなか楽しい推論です。多くの人に楽しんで欲しい。

また、癌細胞とナチュラルキラー細胞の話も出てきます。
こちらは(先のブルーバックス本と違って)「免疫力」全開です。
この話も充分楽しめると思います。

免疫力の7割は腸が担っている、って言う話がこの手の本に
よく出てきます。
この根拠がよくわからなかったのですが、この本を読んでスッキリ。
明解な「根拠」も示されています。

脳はバカだという話の流れだとは思うのですが、
途中から、著者が最近興味をもっていて、本も書いておられる
糖質制限、糖質悪玉論、の話に流れてしまいます。
時流に乗るのがうまい。

脳がバカだという話はともかくとして、それに対して腸は賢い
と言う根拠が、やはり「腸は下痢を起こす」こと以外、
バカな脳を持っている私には理解できませんでした。
人は賢い腸を持っているはずらしいのですが、
私の腸はダメらしく、私の腸はこの本を理解してくれません。

いずれにしても、心や意識や意志やらと、脳や腸との関係が
さっぱりわかりません。


脳はバカだからあとさき考えずに命令したり行動したりして間違うけど、
腸はきちんと考えた上で働いて下痢を引き起こすという話の中で、
そう考えたり思ったり結論を出したりしている主体は何なんだろう?
というのがわからない。

バカだバカだと罵倒している脳は使えないはずですが、
その脳をあてにせずに、なぜ脳はバカだと罵倒できるんだろうか?
何がどうやって罵倒しているんだろうか?

といかく、心や意識や意志を持っているのは賢い腸だけのようなので、
脳を罵倒するのも脳以上の思考力を持つ腸がやっているらしい、
ことだけしかわかりません。

脳はしょっちゅう間違うので使えねぇ!
腸は正しい判断しかしないので賢い!
で、その間違い、正しいの判断をしているのも腸なの?
自分で自分を誉めているだけじゃねぇ?




途中、活性酸素悪玉説が出てきます。
まぁ、この話はこの手の本のお約束でしょうから、よしとしましょう。

以前、著者は「コンピュータをやらない」ということで、
自分に対す評判がネット上でどんな風に書かれているか知らないし、
気にしないと書かれていたんですが、この本を読んでびっくりしたのは、
他人のブログの引用があったことで、なんだ、やっぱり
「コンピュータをやっている」んだと認識できたこと。
こんなことが書いてありますよと教えてもらっただけかもしれませんが。




第2章に突然「科学とエセ科学」という項目が出てきます。
著者がエセ科学者と思われる人と出会った体験談です。
誰だとは書いてありませんが、「水伝」の話を引用しておられますから、
まぁ「水伝」の人です。
著者自身も水関係の本を書いておられます。
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(この本では明示しておられませんが、エセ科学者と思われる人の
 書いた本が右の方にあります。著者の本を左の方にまとめました)

で、「水伝」を揶揄した後、自身もエセ科学者だと指摘されたことがあるとの話が続きます。

私は以前、「ABO式血液型で人の性格はある程度規定される」と発表したことがありました。その結果、多くの識者と言われる人たちから「単一の遺伝子から決まる血液型で、人の性格が異なるはずがない」とバッシングを受けました。
あれ? ご存じなんだ。以前は気にしないし知らないと言われていたような。

さらには、科学とエセ科学論に発展するわけですが、
ちょっとずれています。
が、「バッシング」に対する著者の考えを初めて読むことができたので、
大収穫です。

ただし「バッシング」は「単一遺伝子」といった高尚な理由ではなく、
もっと違う次元の話です。

エセ科学なら、「科学」と名が付いていることから、
それなりに科学らしいことを言わないといけないわけですけど、
この方の場合、そこまで行っていません。

血液型と性格云々の前に、著者は
腸内細菌の血液型遺伝子が人の腸の細胞の中に侵入し、
その人が細菌の持っていた血液型を獲得し、
その形質が遺伝する、
とおっしゃっているわけです。

これらは、間違った現代科学に対する挑戦だと言うことらしい。
新説を発表するのは自由ですけど、その前に、一応
それまでに確からしいとわかっている知見を理解することが
前提のハズです。

農耕民族や狩猟民族を絡めた進化の話も含め、この調子ですから、
これを指してエセ科学だというのなら、
本物のエセ科学者に対して失礼かもしれません。

○「血液型の暗号」今年一番面白かった本(その4)
http://yoshibero.at.webry.info/200902/article_8.html
○血液型と性格論は永久に不滅です
http://yoshibero.at.webry.info/201112/article_20.html


藤田先生の本は25冊持っています。
蔵書を著者別に整理しているわけではないので、2冊が行方不明。
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これだけ本を買っているファンですので、お許しを。

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