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zoom RSS ダーウィンとウォーレスの霊言 現代に蘇ったら何をしゃべるのか?

<<   作成日時 : 2012/08/18 01:56   >>

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おもしろい本があります。
本の表紙には「進化論」と大きく書いてあり、
その横には「150年後の真実」。
帯には「いま、人類は「進化論」の呪縛から解き放たれる。
ダーウィンの霊が霊媒の口を借りて自らの矛盾を認め、
ウオーレスの霊は現代社会について吠えまくります。
霊媒役は、とある新興宗教の教祖なのですが、この教団にとって味方は思いっきり褒めあげ、天国に帰っているのですけど、
この教団にとって敵はお調子者で、例外なく地獄に堕ちています。
ダーウィンは敵、ウォーレスは身方とハッキリしています。


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この教団では過去世の認定もやっているのですが(といっても教祖様の独断で、都合によりコロコロ変わりますけど)、死後にどこへ行っているかも認定しています。
一般の人にはわかりにくいのですけど、地球霊団の実在界には4次元から9次元まであって、上に行くほど偉いそうです。その他にも地獄があることになっています(これらはこの教団のオリジナルではなく、初期に信奉していた別の教団のパクリ)。

唯物論者は無条件で地獄行きです。ダーウィンがそれに該当します。
同時代のウォーレスは、晩年心霊主義に傾倒したのですけど、
だからか知りませんが、きちんと天上界に帰っているそうです。

この両者の霊が、教祖様に降りてきて、阿波弁モドキでしゃべります。




教祖様は900冊もの本を書いておられるそうです。
その多くの本で、自身の自慢話が書いてあります。
とくに高校や大学時代の自慢話がお好きなようで、普通の人なら恥ずかしくて書けないようなことまでたくさん書いておられます。ちなみに昭和31年生まれのいい年のおっさんです。

霊言として呼び出す人の多くは、いわゆる文系の人たちです。
科学者の霊言は少ない。
霊言とは言っても、教祖様の口から教祖様の脳の中で編み出された言葉で語っているだけですから、科学的に込み入った話はいっさいできません。なので、ボロが出やすいですから、学術的な話はほとんどなく、当たり障りのない俗説がほとんどです。今回の霊言も同様です。

ただ、科学者を呼び出すのにためらいがあるらしく、あれこれ言い訳するところからこの本は始まります。

霊を呼び出し、霊自身に語ってくれればいいだけなので、本当に霊が語っているのであれば、学術的なことも苦もなく語るはずなんですけど、なぜか「資格」にこだわっておられます。

教祖様は大学の政治学科出身で、総合商社に勤め、宗教家になられています。
なので、科学者について語る資格があるかどうかわかりませんと、なぜか弱気です。というか予防線を張っています。堂々と霊に語ってもらえばよいだけなのに。

でもそれなりに理系つながりがあると言い訳しておられるところがかわいい。
どんなことかというと、小学校時代の夏休みに蟻の生態研究したとか、雷の発生原理を調べたとか。これで小学校時代に科学に関心があったと言いたいそうです。

高校は進学校でした(ことしのサンデー毎日[佐高信氏と教団の広報担当者とのバトルが載っている号]を見ると、随分落ちぶれています)。そこで理系のクラスにいたそう、数Vをとっていて微積が得意だったことが自慢らしい。他にも歯の浮くような自慢話が続きます。
とにかく、そういうことで、なぜかしりませんが進化について語る「資格」があるそうです。

頑張って自慢話までしたのですけど、残念ながら(当然ながら?)進化論の解説は無茶苦茶です。

具体的に書くのは大変なので省略しますが、ダーウィン対ウォーレスの話をどこかで読んだことがあるなと思ったら、「法シリーズ」にも出てくるのですけど、元ネタはとある評論家の与太話だけのようです。
教祖様はこの評論家に心酔していて、政治的な話はそっくりそのままなんですけど、ダーウィンについては話が合わないらしい。しかし、この評論家の認識しているダーウィン対ウォーレスの話を持ち出していますから、元ネタはこれがほとんどのようです。

○霊魂や死後の世界を信じること ある80有余年生きてきた方の独白
http://yoshibero.at.webry.info/201204/article_32.html

霊言収録には質問役がいて、教団の幹部がその役を担います。
今回、理系の幹部があまいないのか、理学部物理学科出身の人がその大役を担っています。その理由は「多少、適正があるでしょう」。
他に2名の質問役がいるのですけど、生物系の話にはあまり詳しくなさそうで、突っ込みが足りないのが残念。




この教団のルールでは、地獄に堕ちている霊は自身が死んだことを認識していないことになっています。
ダーウィンも例外ではありません。

で、地獄のダーウィンさんはサルから人間に移行する化石を探しているそうです。
前回書いたのと同じ誤解を地獄のダーウィンさんがしています。
○人類最大の謎? 人類の起源 プロメテウス? ヒトはチンパンジーから進化した!?
http://yoshibero.at.webry.info/201208/article_3.html

本物のダーウィンならきちんと認識し、論理的な本を書いているのに、なぜか教祖様が語るダーウィンさんは、誤解した一般人並の話しかしません(それしかできないからしょうがない)。

ついでに、質問役まで一般人の誤解のママで、それに地獄のダーウィンさんも相づちをうちます。もう喜劇です。

霊のダーウィンは、本物のダーゥインは言っていないけど、俗説では、あるいは創造論やインテリジェントデザイン論者が攻撃する進化論なら言ってそうなことばかり語ります。
弱肉強食って、おいおい。
地獄のダーウィンは適応の意味も知りません。

ダーウィンとウォーレスの関係も俗説のまんまです。あるいは例の評論家の受け売り。せっかくご本人が語っているのですから、もう少し史実に基づいて話して頂きたいものです。
ダーウィン自身による自伝や膨大な書簡集に基づいた分析された論文など、証拠はたくさんあります。
ダーウィンはこの霊媒が語っているほど、ガチガチの唯物論者ではありません。


人間の知能が発達したのは、あるいは、恐竜のようなものから逃れるために、いろんな武器をつくり出したりしたからかもしれないしなぁ。

恐竜のようなもの」となっていますけど、まさか、人類は恐竜と同時代にいたってことはないでしょうね。まぁこの教団では、教祖様の霊(根本神、根本仏)は何千億年も前(つまり、地球上で生命が誕生するより前、太陽系が誕生するより前どころかビッグ・バンより前)からいたことになっていますから、いいのでしょうけど。

で、質問者も霊媒も科学的な話はできませんから、信仰だの宗教だの哲学だのの話でお茶を濁します。っていうか、その話ばかりです。

やっぱり数Vを勉強して微積が得意だったという程度では、荷が重すぎたようです。




次にウォーレスの霊言。
こちらは身方ですから、ちゃんと霊界に帰っています。
そればかりか、この教団の歴史や現状について詳しい。

これは他の霊言にも見られる特長で、敵だと地獄に堕ちていて教団についても世事についても無知なのが多いのですが(菊池寛のように地獄なのに内部事情までやたら詳しい霊もいる。つごうの悪いことを代弁させるために登場する)、身方だとなぜか現代の政治情勢から時事に詳しく、この教団や教団が作った政党にやたらと詳しく、一所懸命応援します。

このウォーレスは教団の初期のころからウォッチしていて、教団史から教義までかなり詳しい。

どうでもいいことは詳しいけど、なぜか生命の起源と種の起原を混同しています。
このウォーレスは科学には疎いようです。疎いなりにも一所懸命に説明します。
生命の倫理まで踏み込んで語るのですが、どうやらクローン人間の作り方を誤解しているようです。というか、俗説の域を出ていません。

クローンであっても、「魂が本当に宿るか、宿らないか」のところあたりでは問題が出るだろう。

ちょっとしっかりしてくださいよ。ウォーレスさん。

○ドラマ「相棒」とクローン人間
http://yoshibero.at.webry.info/201204/article_4.html

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