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zoom RSS 生物の時間 脳科学 幽体離脱

<<   作成日時 : 2012/08/24 01:05   >>

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神経科学、脳科学関連の本は人気があるからか、結構たくさん出ています。今回登場する本は、素朴な疑問に対して問答形式で書かれており、読みやすい。
いろんな話題が出てきますので、これをネタに、他の本も紹介します。

脳は、あなたにウソをつく (KAWADE夢新書)
河出書房新社
篠原 菊紀

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p67
なぜ、子どものころと大人になってからでは、1日や1年間の長さが違うように感じる?

「代謝時間が体内時計の基本になるので、年をとってそれがゆっくりになると、時間は早く進むように感じる」とか「好奇心のせい」とかいろいろいわれていますが、よくわかってはいません。


かなり素っ気ない答えです。それがこの本のウリなんでしょうけど、
これでは浮かばれない人がいます。

この答えを丸ごと1冊の本に凝集した「名著」があります。




著者は「ゾウの時間、ネズミの時間」でベストセラーを出した人です。
その本は大変古いので(1992年)、若い人は知らないでしょう。
ブームになったとき、ある学会の特別講演に呼ばれていて、
司会者からこの本で横浜に家を建てられたそうです、
と紹介されていました。
82万部売れたそうですから、1冊100円でも相当な印税です。

その著者による「名著」です。
文庫本は新刊ですけど、原著は2006年です。
大震災を受けて、新しい話題も追加されています。

エネルギー消費量や時間の話が、わかりやすいグラフとともに説明されています。数式は巻末にまとめてあるので、実際に計算してみたい人への情報もある。

で、先の問答の答えですけど、「代謝時間」というのがそれで(p147)、単位時間当たりのエネルギー消費量です。
これで「子どもの時間、大人の時間」(p148)を説明しようというわけです。

「老人の時間」はかなり深刻です。
生物学的に老人を分析してみると、、、、これは怖くて引用できません。
知りたい人はこの本を読んで下さい。この本の一番ウリの部分です。

ついでに「社会人の代謝時間」も年と共に変化しています。
高度成長により急激に変化しています。
この視点で環境問題まで考えようという、なかなか斬新な考え方です。

p204に「こらえ性の遺伝子」というたとえ話が出てきます。
たとえですからそれなりに読めばいいのでしょうけど、その様な遺伝子があるかもと思う人が出てくるようなら、これはマズイでしょう。




冒頭の本へ。
最初の章は「霊的体験」と脳との関係です。
魑魅魍魎から幽体離脱まで、バッサリです。

p33
側頭葉から側頭葉と頭頂葉の境目あたりを刺激すると、おもしろいことが起こるそうです。

何が起こるかというと、幽体離脱を経験するそうです。

この手の話はいろんな本に書いてあります。
しかし、幽体離脱は現実に起こるんだ、私は経験した、
幽体離脱を経験する方法を知っている、
と言う人たちはたくさんいます。

心身二元論は当たり前だ、と言う人たちです。
困った人たちですけど、おそらく一番有名なのはヘミシンクでしょう。
その専門家がなんと「人は死なない」の医者と対談しています。

○人は死なない。では、どうする?
http://yoshibero.at.webry.info/201207/article_6.html
○死後の世界 輪廻転生 人は死なない
http://yoshibero.at.webry.info/201204/article_25.html

死ぬことが怖くなくなる たったひとつの方法
徳間書店
矢作直樹

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突っ込みどころが満載で、簡単に終わるのはもったいないので、
この本の感想は別のエントリーで書く予定です。

ひとつだけ書けば、科学に対する考え方がおもしろすぎる点です。
ヘミシンクの先生は物理出身です。
「人は死なない」の先生は医者です。
それなりに科学と関係があるはずですが(臨床医は科学者ではない)、
両者ともユニークすぎてぶっ飛んでいます。そこがまたよい。
科学はダメで、自分たちの考えが正しいという流れですけど、
攻撃している科学が現実の科学でない。
つまり、幻を攻撃しているだけで、現実の科学に勝っているわけではない。

私の希望としては、死に切れていない死者と対話してあの世に送り届けることを仕事とししておられる「生きがいの創造」の元国立大学教授と対談して欲しい。
多分、この人は教授であったことが自慢のタネなので、現役の東大教授と対談するのは難しいでしょうし、実現してもかみ合わないとは思いますけど、科学に対する考え方はある意味一致していると思います。




再び冒頭の本へ。

知能は遺伝するのか(p129)。
知能は遺伝性がある。遺伝子の影響は5〜7割。
具体的な遺伝子の候補の数々。その多型の説明。

この辺で、ちょっとアブナイかなと思ったら、きちんと説明されています。

これらの個々の遺伝子が知能に与える影響を計算すると、たかだか1%、よくて3%程度ですから、こういう遺伝子を調べて、子どもの未来を考えようなんて無意味です。

バサリです。痛快です。

いずれ、気が遠くなるほどの関連遺伝子と、もっと気が遠くなるような相互作用が明らかになり、さらにそれらの遺伝子と環境とのかかわりが明らかになってくれば、遺伝子検査は、少なくとも双子研究による遺伝率程度まで、高い予測力を持つようになるでしょう。今のゲノム研究の勢いを見ていると、それもそう遠くない話のように思えます。

こうきちんと書いてくれる本はなかなかない。

知能だけでなく性格や運動能力や音楽的センスなども同様です。

1つの遺伝子の3分類しかしていない遺伝子多型の分析で99%当たると豪語する遺伝子検査会社があります。
次の本にそのおかしさがまとめてあります。




これはよくできた本で、これも新たなエントリーでじっくり紹介したい。

1つの遺伝子で性格や能力が判定できるという神話はなかなかなくなりそうにない。
血液型占いもこの本でバッサリ切られています。

この本は教育学の立場から正しい遺伝学で解説した本です。
同様に、心理学から転向してばりばりの遺伝学で解説したのが次の本です。
これはちょっと古い。でもかなり学術的です。





と言うことなんですが、冒頭の本の終わりの方になるとちょっとあやしい話が出てきます。

p186
恐怖を感じるシステムには遺伝的な個人差がある。
その遺伝子が特定されていて、これまた遺伝子型が三分類。
遺伝子型ごとの対処法のようなものまで書いてあります。

さらに、p201セロトニントランスポーター遺伝子という、この業界では有名な遺伝子が登場し、うつやストレスなどに絡めて説明してあります。

冒頭の本を書いた人はどっちのスタンスなんだろう?


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