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zoom RSS 霊魂や死後の世界を信じること ある80有余年生きてきた方の独白

<<   作成日時 : 2012/04/30 01:21   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 0

2012年03月30日第1刷
私が住んでいる市には大学が4つもあることになっていますが、残念ながらまともな書店がひとつもありません。それなりの本を手にとって選ぼうと思えば、隣の二つの市へ出かけないといけません。ここ数ヶ月、その大きな書店へ行っていないので、書店でおもしろい本を見つけるという楽しみを味わっていません。アマゾンなどのネット書店があるのはありがたいことなんですが、それでも、書店でこれはという本を見つけたときの喜びはネット書店では味わえない。
そんな中、今日、小さな書店で、おもしろい本を見つけました。

人は老いて死に、肉体は亡びても、魂は存在するのか?
海竜社
渡部 昇一

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タイトルに興味をもったのですけど、ぱらっと見るとダーウィンだのウォレスだのが出てきますし、作者自身にも興味がありますから、買って読んでみました。これがなんと大ヒット! ビンゴ! 大当たりです。




しゃべった内容を文字に起こした本ですから、冗長な繰り返しが気になりますけど、その辺を差し引けば読みやすい本です。ただ、内容はとんでもないので、いちいちツッコミを入れながら読んでいると、膨大な時間がかかってしまいそうです。それぞれのツッコミを数秒でやめることにし、とりあえず通読しました。

これまで、このブログで哲学や死後の世界やダーウィンや脳科学やらを書いてきたのですけど、実はちゃんとつながりがあります。それぞれの話が落ち着いたらまとめようと思ったのですけど、今日買ってきたこの本を読むと、そのまとめをやっちゃってくれてます。ただし、その方向は全く逆です。途中ですけど、この人に登場して貰いましょう。




人間が安らぎを得るためには次のような「精神的世界への探求」が絶対的に必要なんだそうです。

魂は存在するのか、死後の世界はあるのか

この人の答えは

魂はある 死後の世界は存在する

単純ですね。

80有余年の深い探求からつかみ取ったんだそうです。この結論に至るには勇気がいるそうで、そこに踏み込む勇気さえあれば、あなたにも安らぎが訪れます、と。

その割に、その結論の重みが見えてきません。

p35 魂の存在や霊魂の不滅を信じることができるのは、実は、とても幸せなことだと思っています。信じるものなど何もなく、結局は、死んで虚空になり、無になるとしたら、虚無感に襲われて、たまらなくなるのではないか、と思うからです

いやいや、他人の人生とは言え、そう考えなと生きていけないんだなんて、なんだかむなしいですね。

私の答えも簡単です。
魂や死後の世界を考える必要はない。




東北での震災を受けて、独りよがりな議論をしています。

死を真剣に考えていなかった、科学万能主義に陥っていた、そのことを地震が教えてくれた。
肉体の死は全ての終わりを意味するわけでもないことを教えてくれた。

そう思うのは勝手でしょうけど、なんだか寂しいなぁ。

神の存在は証明できない。
なので、神の存在は信じる信じないかだけ。この人は信じる方に「賭ける」。それにハズレはない。信じない方に「賭ける」とハズレになる可能性がある。

って単純。

ちなみに、神は在るか?
答えは簡単。そのあるかと問うている神という言葉や概念を人が勝手に作っているんだから、当然答えは在る。
いや、そうじゃなくって、その概念が正しく在るかどうかを問うているといったところで、ないものはもともとないんだし、在るかと問うているのなら、はじめから在るのイメージがあるんだから在るでええやん。
証明終わり。

というおちょくりはともかくとして、科学に対する考え方も相変わらずです。この人の他の著作を読んでもわかることですが、科学万能主義に対する偏見はこの手の人に共通の考えでしょう。

この人の科学感。
p53 自然科学的なこと、数学的なことは、誰もが納得する形で、完全に証明することができます

なので、科学に関するお話は、話にならない。
科学は万能ではない、科学に霊魂はわからない、なんて言ってますけど、そもそも科学が万能だなんて思っている人はこの手の人だけでしょ? 科学者や科学がわかっている人に科学万能主義者なんてひとりもいませんよ。いたらそれはニセモンです。

科学が信用ならない、嫌いだというのはかまわないんですけど、それなら、少しは科学のことをきちんと理解してからにしてほしい。
科学を捨てて神を「信じる」のも自由だけど、単に神を信じるといえばいいだけなのに、そこに科学を、それもヘンな科学を持って来て、それだから神を信じる、って論理はやめてほしい。まともな科学と対比するのなら納得。

科学一辺倒でダメだといっているその科学が、そもそも現代の科学ではありません。幻を一所懸命相手にして闘って罵倒して倒したとしても、それから何も得られません。

「クオリア」の話がちょこっと出てきます。その解釈も爆笑モンです。
読んで楽しんで下さい。
「オカルト」の定義も目茶苦茶です。これも楽しめます。
「量子力学的飛躍」なんてもう、、、、あぁ、、、あかん。




p95 死後の世界や神や霊魂があるかどうか、ということは、理性的に証明し得るかどうかではなく、あると信じるか、ないと信じるか、の問題です

この話は何度も出てくるのですけど、その割には魂の存在を「理性的?」に証明しようとしています。非論理的ですけど。

そのために、ダーウィンとウォーレスの話が出てきます。ただ、ダーウィンの話は嘘ばっかりだし、ちょっと前に書いたこととつじつまがあわんだろうという話とか、ウォレスの話もデフォルメされすぎ。具体的に指摘すると、膨大な記述が必要になるほど、全ページに何カ所も間違いがあります。で、その間違いの原因は、多分例のの本だろうな、と思っていたら、案の定、出てきました。「ダーウィンに消された男」。この本を信じてしまったようです。

この手の本は確かにいっぱいあります。
きちんと分類していませんけど、こんな本です。
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で、この与太話、信じる人はそういないだろうと思ってはいけない。現時点でアマゾンにコメントしているのは二人ですが、二人とも信じ切っています。ちょっとは疑いましょうよ。

この著者が紹介しているダーウィン像は全部嘘だといってもいいし、ウォーレスが霊魂の存在を証明したという論理も全くのこの著者の思い込みです。与太、嘘もあります。
この著者の書いたストーリーの中で、霊魂の存在が証明できたと感じる話はないんだけどなぁ。

Aという説がある。
Aを支持するaが発見された。
aに反論を唱えるBという説がある。
aが捏造であるとバレた。
したがって、Bが正しいと証明された。Aは間違っている。

こんな論理にダマされるって、、、、、
巧妙で込み入った論理ならまだしも、普通に読んでいて、背景を知らなくても簡単にわかるでしょう?

Aはダーウィンの進化論。aはピルトダウン事件。Bはウォーレスのヒトだけ特別だとする霊魂説。
ピルトダウン事件が捏造だとわかって、ダーウィンの進化論が間違っているとわかって、ウォーレスの霊魂説が証明された。その与太話をアマゾンの二人は信じてしまった。

論理的におかしいのは言うまでもない。そもそもこの論理の中で、Bが正しいとする証拠は全く出てきていない。aに反論しただけ。aは、そもそも捏造だっただけで、Bによるaへの指摘が正しかったわけではない。
そもそもAを支持する証拠は無数にある。aだけではない。
Bが正しいとする証拠は今にいたるまでひとつもない。

なのに、Aは間違い、Bは正しい。




信じる、信じないの話がとおっしゃってますけど、さらに、次のような説明も試みられています。

p163 脳が言語を生み出した時、同時に、霊魂も生み出される宿命だったのです。それは、人間の脳の中に、霊魂がすでに存在していたからなのです

おもしろいでしょ? どんな根拠でこんな話がと、興味が湧いてきませんか?

p164 脳と言語のこのような関係について語ると、よく人は、では、言葉に障害のある人には、霊魂は存在しないのか、などということをいいます。それは、全く関係がありません。人間としての脳である以上は、霊魂は誰にでも確実に存在します。ただ、霊魂が働く脳の一部に障害があるだけで、それは物質的な機能障害にすぎません。ですから、霊魂が存在するという意味においては、言葉に障害がある人も、普通の健常者も、さらには、まだ言葉をしゃべれない赤ん坊も、また、言語不明瞭になった老人も、人間としては変わりません。だからこそ、人間としての尊厳があるのです

意味わかりますか? 私は言葉に障害があるらしく、意味を理解することができません。残念だなぁ。この論理を理解したいんだけどなぁ。どんな訓練をすればいいのか教えて欲しい。




で、結局何が言いたいのかなと思ったら、一歩踏み出すのは難しいかもしれないけど、そちらへ行って欲しいと言うこと。どこへ行くかというと、魂を信じ、死後の世界を信じること。それがそんなにたいそうなことなんだろうか? 私など、何度もそちらへ行っています。その手の本を読むときに。直ぐに帰ってきますけど。という上段はともかくとしても、日本人で死後の世界を信じている人は多数派じゃないのでしょうか? なら、そんなにいきがって後押ししなくても、ほとんどの人は既に行っちゃってますよね。

道徳的にというより、安らぎを求めて、ということらしい。つまり、別の人の言い方を借りれば「生きがい」を求めてということでしょう。
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死後の世界、永遠の生命、魂の存在を信じれば生きがいが生じる。この話は別に珍しいことではないでしょうけど、そのことをもったいぶって書かれています。「生涯をかけて追究した」何だかエライ思索の結果を書いているらしいが、その思索はあまりにも浅い。




カレルの本も出てきます。もちろん、この本の訳者は問題の著者です。なので出てくるのでしょう。ただし、この本の価値は優生学を信じきった差別主義者の本だからでしょう。その論点は出てきませんけど。





優生学、生命倫理、脳死の本
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パスカルがさかんに出てきます。というか、パスカルを軸にして本が書かれています。といっても、「パンセ」の引用がほとんどですが。

私もパスカルは大好きです。パンセも何度も読みました。というか、哲学書らしいのを繰り返し読んだのはパンセだけです。他はおもしろくなかった。なので、パンセのどこを引用しているなというのはわかるのですが、その引用のしかた、意味の利用のしかたにはかなり違和感を持ちました。というか、全く逆の意味だろうというツッコミも何度も入れました。

実は、なぜ私がパスカルが好きになったかは、脳科学を知ってから、その原因に納得しています。私の脳の意識下でパスカルが好きになるようになっていた。と書けば、お前もおかしな奴だなと言うことになるでしょうけど、脳科学から必然的に導けます。魂や死後の世界や自由意思など持ち出さなくても説明できます。




この著者は次のような本を書いているときは勢いがありました。
スカッとすることも書いてありました。
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今パラパラ読み返してみると、バブル崩壊前は希望に満ちた素晴らしい世の中だったのだなぁと感じ入ります。


次のような共著も書かれています。
この手の話にのめり込むタイプなんだと思います。
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手前の棚は右翼や天皇の本など。奥はトンデモ本。
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科学が証明!男は身に着けてるもので女性にアピールする!?
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恋愛コラムリーダー 〜Love Colu...
2012/04/30 13:10

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