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zoom RSS ソマチッド ソマチット Somatid − その2

<<   作成日時 : 2010/09/10 03:40   >>

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ソマチッド説のような支離滅裂な話を説明するとき、
いくつかのパターンがあります。
そのうちの一つに、
著名な研究者やジャーナリストの言葉を引用し、
その流れで疑問を呈する、というのがあります。
たとえば、
「癌研究の状況を一言で言えば、かなり多くのことはわかってきたが、
確かな答えはまだ得られていない」
という言葉を引用し、
後半部分から「癌は実は何もかも全然わかっていない」
という意味に取り、その代替としてトンデモに飛びつき、
そのトンデモを信じ切って、既成の科学を全否定する
といった感じです。
今回紹介するのも、そのパターンです。

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稲田 芳弘

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この本は3人の共著です。
それぞれ突っ込みどころがあるのですが、
ここでは第3章だけ取り上げます。

癌研究には、まだわからないことがある
という著名な研究者やジャーナリストを言葉を引用し、

癌のことがほとんどまだ何もわかっていないにもかかわらず、
癌治療だけがなぜか確定的・断定的に行われている

とし、「癌の原因は発生のメカニズムがほとんどわかっていないのに、
なぜ癌細胞を殺せば癌が治ると言えるのか
」と疑問を呈しています。

癌のことがわかっていないのに、根拠なしに不安がらせて、
闇雲に癌治療が行われるのはけしからんと。

膨大な費用をかけて癌研究が行われているのに、
癌患者は増える一方だとも (これも明らかな誤解ですね)。

どこか間違っている!!

ということで、

真相はこうだ!と続きます。

なんと細胞分裂説を否定する説を信じてしまいます。
癌細胞は細部分裂によって増えるのではない。
赤血球が細胞に分化する。全ての細胞は赤血球由来である。
と、千島学説を紹介し、ネサンのソマチッド説に至り、
714−Xがいかに優れているかという流れになるわけです。


癌細胞は細胞分裂で増えるわけではないのだから、
切ったらおしまいというのはおかしい、
癌が生じる原因もわかっていないのだから、現代医療はおかしいと。
千島学説が正しく、それに基づいて作られた治療薬で癌は治る、
という話です。


千島学説やソマチッドの話は別の機会にまとめるとして、
ここでは、別の視点でこの論理のおかしさを見ていきます。




以前にも書きましたけど、
科学者や科学ジャーナリストは、軽はずみに「わかっていない」
という言葉を使うべきではないと思います。

もちろん、科学が万能だということを宣伝するのではなく、
限界があるという正直なことを語るのは大切なことですけど、
大体において、この著者のような誤解が生じるだけなので、
軽はずみに言うのは慎まなければいけません。

最先端の科学者がその分野の説明をするとき、
冒頭で引用したように、
ここまではわかっているがまだわからないことがある
ということはよくあります。

なにも、最先端でなくても、どんな科学分野でも、
ここまではわかっているが、これはわかっていない
ということはあります。

それこそが科学の特徴ではあるのですが、なぜかうまく伝わらない。
このような物言いは、科学に関わる人の習性のようなもので、
論文でも学会でもイントロでわかっていないことを説明し、
これにこのようなアプローチで挑んだらこんながわかった、
というような書き方をします。
この論理を一般人にも使ってしまうと、誤解されてしまいます。

ここまでわかっているがこんなことがまだわからない
という場合、ここまでわかっているという内容が
専門家とそれを聞く素人ではまるっきり違います。
膨大な実験結果や資料や知識を総合的に理解した上での
「ここまでわかっている」というのがあって、
その上で、まだわからないことがあるといっているだけであって、
さっぱりわからんといっているわけではありません。

しかし、素人の悲しさ、
ここまでわかっているという内容が理解できないし、
そもそもその知識を持ち合わせていません。
専門家がわかっていないといってしまうと、
ホントに何もかもわかっていないと勘違いしてしまうわけです。
素人は「わかっていない」という言葉だけはわかりますが、
「わかっていない」内容までは理解できません。
それでも「わかっていない」がわかったつもりになって
暴走することにがあるわけです。

この本はその典型です。

現代の医学では癌細胞は決して死なないとされているのは間違いだ、
とも叫んでおられます。
癌研究者が上のように言うとき、必ず条件付きで言っているはずです。
文字通り決して死なない、なんて、言わないはずです。
ところが、この方は、文字通り、決して死なないと受け取り、
そんなことはないはずだろう、現代の医学は間違っている、
と来るわけです。

この繰り返しです。



現代の癌治療法は「わかっている」知識を総動員して考えられていて、
それなりの根拠はあります。
しかし、「わかっていない」発言を聞いただけで、
理解できない「わかっている」がなかったことになり、
全否定されてしまっています。
その結果、一般の癌治療法は間違っているという話になり、
じゃあ真相はどうなのかという話に向かいます。


この方は、千島学説に出会ってしまいます。
そこからネサンの714−Xやソマチッドに向かってしまいます。

こちらの方が正しいんだという説明はありません。
定説を全否定し異説を主張するのなら、それなりの根拠は必要です。

さらに、癌の原因は「気・血・動」だそうで、
目に見えない気の乱れとか血の乱れとか動の乱れなんだそうです。
そっちへ行ってしまいます。

では、この異説、この人にとっては真実の説とは一体何なのでしょうか。

まずは、わかりやすい千島学説を取り上げ、
そのトンデモぶりを紹介します。

そして、本題のソマチッドの話に移る予定です。

どちらも単に通説を全否定したいだけで、
反対の説を唱えているだけ、という感じもするのですが、
とにかく大まじめだということで、「と学会」むけの話です。

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