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zoom RSS 「孤高のメス」と脳死移植

<<   作成日時 : 2010/06/10 02:03   >>

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改正臓器移植法が、2010年7月17日に完全施行されます。
1年程前、前々政権が崩壊する直前に、どさくさ紛れに通ったものです。
○脳死移植 臓器移植法の改正A案が通ってしまいました
 http://yoshibero.at.webry.info/200907/article_16.html
○脳死移植 臓器移植法の改正 A案でいいのか?
 http://yoshibero.at.webry.info/200906/article_28.html

今年の1月17日には「臓器移植の親族優先」など部分的に
施行されています。
○第23回(平成21年度)
 http://yoshibero.at.webry.info/201001/article_9.html

親族優先の第一号は角膜移植でした。
5月21日に死亡した男性の眼球が即日取り出され、
5月31日、その男性の妻に角膜移植されたそうです。
(5月22日、6月1日の朝日新聞などから)




7月の完全施行に向け、
新聞などでいろんな特集を組んでいるようです。

たとえば、朝日新聞では
「臓器移植 息子のカード」全6回が5月25日から、

長期連載されている「患者を生きる」の中の、
「患者を生きる 提供の現場で」全6回が6月1日から、
「患者を生きる 屋上のジュース」全6回が6月8日から連載。




2010年1月23日、心臟を含む脳死移植がなされて以来、
4ヶ月以上脳死判定がなされていません。
様子見なのか、ためらっているのか?
同じ月に3例もあったのに。

参考:
日本における脳死移植の集計
「日本における脳死移植の現状」
 http://www2.biglobe.ne.jp/~ashida/kurekousen/noushi.pdf
2010年03月16日現在
 第87例までの集計
 具体的なデータ、死因別集計など




7月の完全施行に向け、細かいルールがいろいろと決まり、
報じられるでしょう。
その中の一つに、運転免許証の裏面に臓器提供する意思を書く欄を
作るとの報道がありました。6月4日。
秋頃から本格的に導入されるらしい。
○印で意思表示できるようになるらしい。




こんな中、『孤高のメス』という映画が先週末から上映されています。
○公式サイト
 http://www.kokouno-mes.com/

映画は見ていませんけど、700円のパンフレットだけ買いました。
画像


幻冬舎文庫の全10巻が原作です。
最初の6巻は(「1Q84」程ではないにしても)消化不良の終わり方で
画像


次の4巻で一応完結したことになっています。
画像


公式サイトやパンフレットによると、
映画は場所や人物関係を変えているようです。
脳死移植が、まだ法的に認められる前、
つまり、1997年より前、という時代設定は原作と同じようです。
映画では1989年から始まっているらしい。

法的に認められていない脳死肝移植を強行するところが
クライマックスのようです。




原作は、外科医によって書かれただけあって、
外科医側から見た話が中心です。

時間や場所が変わっても、それとわかるレイアウトでないので、
読みにくい。
くどい説明で読むの面倒だなぁと、ぼおっと読んでいると、
突然、場面が変わっていたりする。

リアリティを持たせようと思ったから仕方がないですけど、
起伏に乏しく、ハラハラ・ドキドキ、といった要素はほとんどありません。
物語が淡々と、かつ、くどい説明で進行します。

時代設定が古いので、といういいわけが書いてありますが、
医者の隠蔽体質が露骨に書かれています。
今も残っているんでしょうけど、
患者はバカなんだから、丸め込んでやろうという魂胆が、
露骨に書かれています。

主人公のような医者は、実際にはいないでしょうから、
リアリティがありませんが、
脇役の医者は、妙にリアリティがあり、おもしろい。

病院が舞台だし、病気や手術が主題でもあるから仕方がないにしても
やたらと登場人物が(物語に都合よく関連する)病気になります。
まぁ、仕方がないか。




原作では、臓器を提供する側の視点が欠けています。
それなりに逡巡するシーンがあることは確かですが、
妙に淡々としています。

朝日新聞、2010年06月06日の「患者を生きる 提供の現場で」に

市立札幌病院救命救急センターが昨年までに脳死と診断し、告知した48人の患者家族のうち、その時点で患者が「死亡した」と受け止めていたのは1人の家族だけだったという。実際に患者を目の前にした家族が、脳死を受け止めるのは簡単ではない。

とあります。
心臓が自力で動いていて、眠っているようにしか見えないわけですから、
当然でしょう。

原作で、脳死「患者」から臓器を摘出するシーンは、
あくまでも外科医の視点でしか描かれていないので、
物足りなかった。

あと、「血液型の適合性」の話がほとんどない。
少しだけ説明されるシーンがあるのですが(第5巻p152)、
あっさり終わってしまいます。
狭い舞台設定の世界で、該当者が出ると、突如移植の話になります。
ちょっと、残念。




原作が、昭和の時代の古典的な内容ですけど、
映画も同じ時代設定にする必要があったんだろうか?
これで、感動させるのは、ちょっと無理があるような気がします。




映画で、

「都はるみ」

は悪い冗談にしか見えませんけど、どうなんでしょう?

この部分だけは見てみたい。

WOWOWを待ちましょう。

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