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zoom RSS 遺伝子組換え不分別表示の商品 その3 書籍紹介1

<<   作成日時 : 2009/06/21 04:04   >>

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「遺伝子組換え」関連の表示にこだわっています。
遺伝子組換え食品の表示に
遺伝子組換え不分別
という中途半端な制度があります。
今回は食品表示関連書の紹介です。





新書サイズですが、1100円とちょっと高いです。

基本的にはタイトルにあるように、食品表示読み解くための指南書です。
具体的な表示例を多数あげて、解説してあります。

そのな中で、
「遺伝子組み換え」に関する記述が結構あります。
いろいろおもしろいことが書いてありますので、
ちょこっと突っ込みます。
突っ込んでいるうちに、表示制度の説明になると思います。

最初に断っておかないといけないのは、
この本は
「遺伝子組み換え」本だということです。

JAS法などに則って書かれているそうなのですが、
その条文は一切無視して
「遺伝子組み換え」で突っ走っています。
そんなわけですから、内容も
「遺伝子くみかえの法則」に合致します。

参考
○テーマ「くみかえの法則」の記事
http://yoshibero.at.webry.info/theme/a34edcc9ad.html

以下、ややこしいですけど、
引用では記述通り「遺伝子組み換え」のママとします。




まずは「はじめに」(p3)から

あなたは次のようなカン違いをしていませんか?
「遺伝子組み換え不使用」の表示がある食品には、遺伝子組み換え作物は100%使われていない。


という問いに対し、次のような解説が書いてあります。

「遺伝子組み換え不使用」の表示がある食品でも、原材料の一部にレシチンという大豆由来の食品添加物が使われていれば、そこで遺伝子組み換えの原料が使われている可能性があります。

ちょっと焦点がズレていますね。
添加物に焦点を当てた本なので、こういう記述になったんだと思います。
とにかく、こういう細かいところにまで目を光らせ、
徹底的に「遺伝子組み換え」を排除することが目的のようです。

気を取り直して本文に進みましょう。




第1部 「食品表示」の基礎知識
「食品表示」の目的と意味とは(p10〜)


というのがありますが、
いくら読んでもその「目的と意味」がよくわかりません。
「遺伝子組み換え食品」はJAS法で決められていることを示した後、
p16から6ページも使って遺伝子組換え関連の記述があります。


安全に疑問が残る「遺伝子組み換え食品」

どんな「安全に疑問が残る」のか、じっくり読ませてもらいましょう。


ひと昔前にはなかった問題として、「遺伝子組み換え食品」に対する不安があります。

「不安」なのね?
「安全」の話ではなかったの?


「遺伝子組み換え」がなぜ問題なのか

やっぱり「安全」の話?


遺伝子組み換え食品がどうして問題なのかというと、科学的な調査はまだ少ないものの、

えっ?
そんなせっしょうな。
ここは大槻先生に出てきてもらわないといけませんね。
○科学で解明できていないことがある??
http://yoshibero.at.webry.info/200905/article_11.html

大槻「あなたがわからない科学があるんですよ!!

理解できることは「ある」ことにできますが、
理解できないことは「ない」ことにするしかない。

この手の本で「科学的」と書いてあっても、
科学哲学的な高尚な意味ではなくて、
単に著者たちが理解できなかっただけの場合がよくあります。

これもその典型でしょう。
なぜそういえるかというと、続く文章からわかります。


まずアレルギーや遺伝子に影響を与える可能性があることが挙げられます。

食品としての安全性の話はたったこれだけです。
これだけですから、
「遺伝子組み換え」がなぜ問題なのか
の説明になりません。

アンチの人たちは「アレルギー」問題が好きなようです。
しかし、多くの場合誤解です。
遺伝子組換え作物の安全性の検査にアレルギー性試験があります。
スターリンク事件も起こりました。
そのことから、「アレルギー」を持ち出す人がよくいます。
アレルギーがどうやって起こるのか、遺伝子組換え作物を
どうやって作るのか、少しでも学べば、
この手の記述がナンセンスであることは簡単にわかります。
アレルギーに関しても過去のエントリーでしつこく書いていますので、
繰り返しません。

遺伝子に影響を与える」というのも傑作です。
単に「遺伝子」組換えだから「人の遺伝子」にも影響が、
という発想なのでしょう。
これも「遺伝子」がなんなのか、少しでも学んでおけば、
こんな恥ずかしいことを書かなくてもすんだはずです。


ということで、食品としての安全性が問題だと言うことに
この本にはまったく説明がありません。
具体的に、どんな「問題」なのか示しましょうよ。


また環境問題の観点からも、遺伝子組み換え作物の増加が懸念されていることは確かです。

これは、高等学校の教科書(もちろん社会科の)にも書いてあるのと
同じ論理です。
まぁ、この著者らのように、懸念する人がいることは確かです。
だからといって、実際に環境問題があることが確か、
というわけではありません。
具体的に、何が「問題」なのか示しましょうよ。

アンチの方の言い分として、
「想定外の問題の発生を懸念する声もあります」
なんて言い方もあります。
想定外の問題の発生を懸念してどうするの?
想定外だったら、もともとワカランでしょう。
ワカランから想定外じゃないの?
それに、「声もあります」って、そりゃ二項分布の平均から2σの外に
特殊な「声」を持った人は、どんな分野にもいます。

で「問題」だという根拠は、これでおしまいです。
たったこれだけですが、以下、「遺伝子組み換え」を徹底的に糾弾されます。
とにかく、
遺伝子組み換え」でなければ信頼でき、
安心できるそうです。





日本では1996年に遺伝子組み換え大豆などの輸入が認められ、現在は大豆、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実、アルファルファ、てんさいの7つの作物が市場に出回っています。


市場に出回っています」って、ホント?
遺伝子組換えアルファルファ、遺伝子組換えテンサイ
って、ホントに「市場に出回って」いるの?
具体的にどんな食品なのか、興味があるので是非とも教えてほしい!!

ここで登場する7作物は、食品として安全性審査を経ているもので、
表示の対象になっているものです。

また、農水省などの説明で、
「国内で流通している対象農作物(7作物)」と書いてあっても、
それは遺伝子組換えとは関係のない一般の農作物のことです。
なんか勘違いしたのでしょう。


ISAAAなどによると、
2008年の世界の作物別作付面積の動向を見ると、
遺伝子組換えの
ダイズ、トウモロコシ、ワタ、ナタネがそれぞれ
53%、30%、12%、5%です。

遺伝子組換えの
ジャガイモは2000年まで栽培されていましたけど、
2001年以降データがありません。
ほとんどの国で栽培をやめているはずです。
日本で「じゃがりこ」などに遺伝子組換えジャガイモを使っていたのは
遠い過去の話です。

遺伝子組換えアルファルファを栽培しているのは
アメリカだけのようです。
統計に出てくるほど栽培されていません。
家畜やペットの餌などには使われますけど、
日本人が食べる食品にアルファルファはほとんど使われていません。

テンサイはアメリカとカナダで2008年から商業栽培が始まりました。
今年2009年はまだ2年目です。
この本が発売されたのは2009年1月。
原稿を書いたのは2008年でしょうから、その時点で
遺伝子組換えテンサイが出回っていたといえるかどうか疑問ですね。
ちなみに、テンサイは植物防疫上の理由から生では輸入できません。


次に、
遺伝子組換えの表示義務がある品目の説明の中で、
豆腐や納豆をあげたあと、

さらに調理に使う植物油(大豆やなたね、綿実を原料とするもの)が含まれ、

とあります。
えぇ〜。いつから植物油が義務表示になったの?
この本、初めて読むことが出てきて、タメになるわぁ。

もちろん、先のエントリーで書いたように、
植物油からDNAやタンパク質は検出できませんから、
遺伝子組換え農作物由来かどうか検査する方法がありませんので、
表示義務はありません。


このあと、

いかに遺伝子組み換え食品を口にする可能性が高いかがわかると思います。

で結んでいます。
その高い可能性とやらは、どうやら水増しの幻を含めた
話のようです。


長くなったので、今回はこの辺で。
次回に続く。


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