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zoom RSS 朝日新聞アスパラクラブによる遺伝子組換え作物関連のアンケートを読む

<<   作成日時 : 2008/09/13 04:11   >>

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2008年09月10日付、朝日新聞朝刊の山梨県版p28を読みました。
「遺伝子組み換え作物 長期摂取の影響 不安の声根強く」
「しょうがない 作付け規制を」
「非GM、高価格が壁」


朝日新聞にはインターネット会員制サービス「アスパラクラブ」という会があります。
朝日新聞の甲府総局がその会員に対して独自にアンケート調査をしていて、その結果と解説が載っています。
回答者は63人と少ないのですが、いろいろ分析しておられます。


その中で気になった問答

今、遺伝子組み換え作物ではない食料や飼料の輸入が難しくなってきています。あなたはGM作物(食品)を購入していますか

という問があります。

問がちょっと変ですが、それはともかくとして、その回答(4つの選択肢)を見ると

一切購入しない」を28人と半数近い人が選んでいます。
気にしない」が5人です。

自由記述で答えてもらうと、GMを否定的に考えている理由を(記事本文も含めて)まとめると、次の4つに分類できます(わたしが勝手に分類しました)。

1.
いやだから
イメージ的に受け入れられないため

2.
長期的にみて安全性が確保されていないため
安全だといわれても、将来も安全かどうか分からない
年月がたたないと分からないこともあるため

3.
生態系への影響が懸念される

4.
生命倫理を超えるべきではない




アンケート結果をどう見るか
どれもよくある意見ばかりですね。

1. は、どうしようもない。

2. の長期摂取の不安は根強いようですね。

3. の生態系への影響もよくある意見。
懸念するのはいいのだけれども、実際に生態系への影響があるのなら、もうそろそろ顕在化しないといけないのに、、、

4. は、さっぱり分からない。この「生命倫理」ってなに?


いずれも、非遺伝子組換え作物と比べて考えることで、遺伝子組換え作物に対する不安はある程度なくなるでしょう。


長期摂取の不安は、おそらく「遺伝子」という言葉が入っているため、「遺伝」と関係するのではという誤解から来るのだと思います。
そもそも、遺伝子組換え作物は組換える前の作物と何が違うのか、をきちんと理解すれば分かるはずです。
長期摂取の影響が出るためには、「何か」が蓄積しないといけないわけですが、その「何か」が何であって、食べるとどうなるのか、それを考えるだけで、簡単に分かります。
そもそも、普段食べている非遺伝子組換え食材の長期摂取の安全性は全く検査されていませんから、「長期的に見て安全性が確保されていない」し、「将来も安全だどうかわからない」し、「年月がたたないとわからないことも」あります。
なのに、どうして遺伝子組換え作物だけ長期摂取の懸念を払拭する必要があるのでしょうか?


遺伝子組換え作物の生態系への影響は、許可される前にいろいろ調べられています。
品種の数では圧倒的に多い非遺伝子組換え作物は、生態系への影響など全く調べずに栽培されていますが、こちらの「生態系への影響」は「懸念」しなくてもいいのでしょうか?
遺伝子組換え作物だけ、なぜ、「生態系への影響が懸念」されるのでしょうか。


生命倫理もたぶん勘違いでしょう。
野菜や穀物や果物や家畜やペットと比べて、なぜ、遺伝子組換え作物だけ「生命倫理を超えるべきではない」と考えなければいけないのでしょうか?


新聞の役割
単に読者の意見を垂れ流すだけでなく、上記の疑問をきちんと説明すべきでしょう。
もうそろそろ、こんなアンケートとインタビューだけの記事を卒業して、本当のことを書きましょうよ。

少なくとも、普段食べている、「長期的にみて安全性が確保されて」いて、「生態系への影響」がなくて、「生命倫理を超え」ていなくて、「将来も安全だ」と信じている野菜や穀物や果物がどのようにして開発されているのか、正直に書きましょうや。

これらの安心・安全だと信じている野菜や果物などが、食品としての安全性が全くチェックされておらず、生態系への影響などまったく調べられていないことを。

ふだん「安全」だと信じて「安心」して食べている食材が、実験室の人工的な寒天や培養液中で組織培養され、その中には数多くの「化学物質」が添加されていて、「ホルモン」もふんだんに使って無理矢理分化や脱分化させ、時には放射線をたっぷりあてて無差別に遺伝子を痛めつけ、時には異種の細胞を融合させた化け物をつくり、できあがった新種や新品種の食品としての安全性や生態系への影響など一切調べず(調べる義務はない)、こうして開発された食材が毎年売られていることを。

こうして作られた普段食べている食材と遺伝子組換え技術で作られた品種とを比べ、方法のどこがどう違うのか、結果的にゲノムや遺伝子のレベルでどう違うのか、きちんと説明しましょうや。

単に不安をあおるだけの記事を書く時代は終わりにしましょうや。


上記の懸念に対する一つの説明は、「やさしいバイオテクノロジー」(サイエンス・アイ新書)に書いてあります。
このブログの直前のエントリーにもいろいろ書いてあります。
興味のある方は読んでみてください。



やさしいバイオテクノロジー 血液型や遺伝子組換え食品の真実を知る (サイエンス・アイ新書)
ソフトバンククリエイティブ
芦田 嘉之

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内 容 ニックネーム/日時
基本的にマスコミは、
・事実を伝えない。
・販売部数・視聴率を上げるためには捏造もする。
・背後の圧力に極端に弱い←○通等。
・発信に対して責任を取る気はない。
世の中を変な方向に導いているのは彼らです。多くの人は、そのことに気づき始めています。

非組換え食品への信頼は、生命・人類の長い歴史への信頼でしょう。しかしその信頼さえ、市場優先のもとで崩されて来ています。

私も、事実を伝えることの重要性を感じます。

yooten
2008/09/13 20:03
何も理解しようともしない愚民のアンケート結果なんて無価値でしょうに。
sider
2009/09/14 21:39

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