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zoom RSS 「牛乳有害説」の根拠 デスク席 (毎日新聞社・2007年06月21日)の記事について

<<   作成日時 : 2007/06/23 03:55   >>

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牛乳有害説については、熱心に議論されている人がいっぱいいますので、このブログでは茶々を入れる程度で、ほとんど触れてきませんでした。
新聞社の中でも毎日新聞社は牛乳有害説を擁護する記事をいろいろ書いておられるようです(「牛乳有害説 毎日新聞」でぐぐる)。
その毎日新聞社に、最近おもしろい「牛乳有害説」擁護記事が載りましたので、感想を書くことにしました。

その前に、3月終わりに出された新谷氏に対する質問状の話はどうなったんでしょうか。

「牛乳乳製品健康科学会議」が新谷氏に抗議、質問状
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200703280008a.nwc

「牛乳乳製品健康科学会議」監修の解説(日本酪農乳業協会)
http://www.j-milk.jp/library/faq/8d863s000007e8iu.html

もし新谷本のベストセラー化と牛乳の消費量の減少に関係があるのなら、ニセ科学による立派な被害になるでしょう。
しかし、新谷氏にエビデンスを期待するのは酷なような気がします。
そもそも、はじめから根拠は一切示さずに、牛乳有害説を書かれているわけですし、科学的に述べることをはじめから放棄されています。


新谷氏に抗議するのなら、同じように影響力のある「世界一受けたい授業」にも抗議すべきでしょう。

ただし、「(牛乳を)大量に摂取しすぎると骨粗しょう症になってしまう可能性があるのではないかという説も発表されています」という言い回しで逃げていますので、「会議」のように新谷氏に対してエビデンスを求める形で抗議しても、絶対逃げられるだけだと思います。


同じ3月終わりに、農林水産省の「消費者の部屋」で手に入れた資料の中にも「全国牛乳普及協会」「日本酪農乳業協会」のパンフレットがいくつかありました。

そのパンフレットによると、牛乳は免疫力を高めてくれるんだそうです。

新谷氏を攻撃している「日本酪農乳業協会」(後援:農林水産省)発行のパンフレットですよ。
竹内冨貴子
「コラーゲンミルク鍋」(NHK今日の料理より 肌をきれいに。きれいレシピ)

 「牛乳は、骨を形成するカルシウムをはじめ、免疫力を高める良質な
  たんぱく質、健康な肌をつくるビタミンA・B2などを豊富に含むことで
  知られています。」

 「牛乳で、お肌ツヤツヤ。コラーゲン食材で、お肌プルプル。」

やっぱり、新谷氏を攻撃する側もしっかりしなければまずいのでは。



前置はこのぐらいにして、問題の毎日新聞の記事です。青色が引用文です。勝手に引用しました。

新谷氏の主張は外科医としての臨床経験から観察した「現象」を根拠にしている。それによると、牛乳を含む動物性食品を多食する人ほど胃相・腸相が悪いという。その原因を科学的に説明し切れていないとしても、現象それ自体は揺るがない。

しかし、残念ながらその「揺るがない」と主張される「現象」は公表された気配はありません。
どのように胃相・腸相が悪いのか、いろんな本を読みましたがその手の確かな記述はありません。
そういっているだけという程度の話のようです。


「なぜ?」の科学的解明はさまざまな分野の学者たちの仕事のはずだ。現象を指摘した医師を責め立てるのはお門違いだろう。

「なぜ?」の解明をする前に、そもそもその「なぜ?」を解明しないといけない「現象」の話があいまいで、それらしく科学もどきで味付けされた説明はでたらめで、したがって、そもそも「なぜ?」を解明しようかなという気にさせてくれる話ではないわけですから、そんな「仕事」をする必要性を感じる「さまざまな分野の学者」がいないだけの話では。
「責め立」てている「会議」の人たちは被害者らしいですし、そもそもエビデンス抜きに断定的に有害論を展開されているわけですから、それを「責め立てる」のはべつに「お門違い」ではないはず。


それ以前に、この記者の議論って、オカルト・超常現象話と同じ論法では?

そもそも、言い出しっぺの方からデータは示されていません。
何となくそんな気がしますという程度の話です。


オカルト・超常現象業界でもこの手の話がよくあります。
超能力があると主張する。実際にスプーンが曲がる、折れる、透視ができる、さわらないでも物体が動く。それらを見せる。
オーラが見える、しかもオーラには色がある。
未来の予言ができる。
こういった話を主張する側はこんな現象が起こっていると言うだけです。
これに対し、懐疑派が定説を盾に反論する。
ところが、ビリーバーは懐疑派が反論するのならその根拠を示せと要求する。
しかし、本来なら言い出しっぺが説明するべきなのに、懐疑派が証明しないといけないと言い張る。

この論調とこの記者の論理は同じです。

定説と違う仮説を主張するのなら、その提唱者が新仮説を説明する義務はあるでしょう。
それに対して反論や懐疑論をいうのは定説が基盤になっているだけです。
定説を説明する必要はありませんし、新仮説を懐疑派が証明しないといけない理由もありません。


たとえば、自分はドラエモンを信じている。ドラエモンが実在し、ポケットから様々な不思議な物を取り出すのを見た。といったとする。何もない空間からいろんな物体が飛び出すと。
それに対し、そんなことありえんだろう。その証拠を見せろ。とせまられる。
ドラエモン信仰者は確かに見たんだ。見たことは確かだ。何で見たことを証明しないといけないんだ。ウソだというのなら、ウソだということをちゃんと証明してみろ。証明する義務はおまえにある。
と反論する。

変な話ですよね。

毎日新聞の記者のやっていることは、このドラエモン信仰者と同じです。
なんで、ドラえもんの存在を、「さまざまな分野の科学者」が「科学的解明」しないといけないの?


 JR札幌駅のカフェで「駒ケ岳牛乳」「山川自然牛乳」「おこっぺ牛乳」などを嗜好品(しこうひん)として私は時々飲んでいる。安売り牛乳とは似て非なる、生産者の良心が結晶したような牛乳だ。このような良質の牛乳を少しだけ飲むのもいけないとは新谷氏も言っていない。

はっきりと牛乳そのものが有害だと断定的に述べておられますけど。
それにしても、この記者、論理のすり替えが好きですね。
さすが文章のプロ。

そもそも牛乳有害説は牛乳が良質とか安売りの粗悪品かとかいう議論ではありません。
いま流行の、食の安全・安心の議論でもありません。
この記者が飲んでいるような牛乳がよいとか、安売り品が悪いとか、そんなことは議論になっていません。
牛乳という存在そのものが有害だという話です。
どんな状態の牛から搾ろうと、牛乳は牛の飲み物であって人が飲むものではない、とか、そういうレベルの話です。

次の文も同じ論理のすり替えです。


 輸入飼料に依存し、大量生産・大量消費を前提にした酪農に警鐘を鳴らしたのが「牛海綿状脳症」ではなかったか。その反省はなされたのか。そのことの方が私は気になる。

全然関係ない話を持ち出して不安をあおるったり自説を主張するというのは、悪徳商法やニセ宗教とかと同じ論法ですね。
ちょっと悪質ですよ。

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