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zoom RSS クローン技術における核移植 核を移植するものと細胞融合

<<   作成日時 : 2007/03/14 02:15   >>

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クローン技術における核移植
 核の移植 細胞融合
クローン羊ドリーを作った体細胞クローン技術のなかで核移植という技がでてきます。
この核移植の説明を書いた本を読んでいると、この方法には二種類あることに気がつきます。
核移植という言葉の通り、クローンを作りたい細胞から核をとりだし、その核を除核した未受精卵に移植すると書いてある本と、クローンを作りたい細胞そのままと除核した未受精卵とを細胞融合すると書いてある本です。
どちらの方法も核移植技術と書いてあります。

クローン羊ドリーの場合、どちらの方法で生まれたのでしょうか?
ドリーは一匹しか生まれていませんので、二種類の方法で作られたというのは変ですから、どちらか(あるいは両方?)が間違っていることになります。

さて、どちらなのか?
確認する方法として一番いい方法は、原著論文を読むことです。
すると、ドリーは細胞融合によって誕生したことがわかります。核を抜き取って除核卵に入れるという方法は間違っています。

ドリー誕生の論文が載ってしばらくすると、ハワイ大学のグループがマウスを使って体細胞クローンを多数誕生させた、というニュースが流れました。
こちらの核移植の方法は、ドリーとは違って、核を除核卵に入れるという方法でした。

この二つの核移植が混乱したまま書かれた本が結構たくさんあります。
クローンを話題にした本なら、たいていドリーの作り方が書いてあります。

そこで、数あるクローン解説本の信頼度を試すひとつの目安として、ドリーを作った核移植の説明の仕方をチェックするという方法は、ある程度使えます。
核移植の項目がちゃんと説明してあると、他の項目の信頼度も高い。
核を抜き取って移植と書いてあると、他の項目の信頼度は低い。
とか。

科学用語の意味はやっぱり大切です。
この例では原著論文を読めば解決します。
この例を紹介したのは、一次情報が大切だという教訓です。
間違って使うとニセ科学というわけではありませんが、ニセ科学の特徴のひとつに二次情報しか参考にしない、というのもあるでしょう。
この核移植の場合は、誰かが核移植という字面から、核を移植するのだと勘違いして紹介し、それを参考にして別の人が本を書いて、というように、変な解説が増殖していったのでしょう。
こういった例は結構あると思います。

学生の書いた答案やレポートに、どんな教科書にも書いてない変な説明に複数出会うことがあります。この原因のひとつは、誰かが書いた模範解答もどきで、間違いを訂正しないままコピーされることで誤情報が広まります。
最近は学生の間で広まる誤情報より、ネットからの誤情報の引用の方が多いという声もあります。
ネットにはWikipediaという便利な事典があります。
便利ですが、残念ながら結構間違いもあります。
(大手が出版する百科事典にも間違いがある。Wikipediaと大手出版社の百科事典と信頼度にそれほど違いがないという報告もあります。それはともかく、利用しやすさ、更新の頻度という点などでは、Wikipediaに軍配が上がります)
変なレポートに出会えば、まずはWikipediaを検索。なければgoogleで検索。
すると、変なレポートそっくりの記述に出会えると。

ネット情報は便利なようですが、じっくり基礎を勉強するには弊害もあります。


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